3-3:兆し
ヒロイン
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「ってことがあってね…」
ヒロインはティファに数日前の話をし、大きな溜息をついた。
ここはセブンスヘブン。
レノがミッドガルに用事があると言うので、ヒロインはその車に同乗させてもらい、ティファのところに遊びにきていた。
「相変わらず、仲いいね」
「ち、ちがっ…そうじゃなくて…!」
ヒロインは顔の前で大きく両手を振った。
顔が熱い。きっと耳まで真っ赤になっているだろう。それを隠すように、顔を伏せた。
「あー本当、ごちそうさま」
ティファがくすりと笑った。そして、ティーポットを手に取ると、二人のカップにお茶を注いだ。
カモミールのいい匂いが部屋に立ち上った。
ティファの淹れたお茶を飲み、少し落ち着きを取り戻したヒロインは息をついた。
「最近は身体の調子もいいから、せめて家事だけは、って思ってるんだけど、ちょっとしたことでも『ヒロインは休んでて』って」
「みんな、ヒロインが心配なんだよ」
「うん、それには感謝してるんだけど…」
ヒロインは溜息と一緒に悩みを吐き出した。
「こんなときに私のことでみんなに気を遣わせるのが申し訳なくて…みんな、復興のお手伝いで大変なのに」
カップに視線を移すと、そこには悩ましげな表情を浮かべた自分の顔が映っていた。こんな顔をしていたら、レノはまた心配するだろう。ヒロインはまた溜息をついた。
「ヒロインったら、溜息ばっかり」
「あ、ごめん。久しぶりに会ったのに…」
ティファは首を振ると、笑って言った。
「ううん、相談してくれてうれしい。クラウドなんか、悩んでてもなーんにも相談してくれないもん」
ヒロインはあぁ確かに…と思った。クラウドはあまり人に頼るのが上手いタイプではない。それはヒロインにも言えることだが。
「この頃は仕事が忙しいみたいで、帰ってきたと思ったら、またすぐ出ていっちゃう」
今度はティファが小さく溜息をついた。
「仕事、上手くいってるのはいいことだけど…一緒にいたいよね」
大切な人と一緒にいられるなら、それだけで幸せで満たされる。
自分がそうであるから何気なく口に出した一言だったが、途端にティファの顔が真っ赤になった。
「今度クラウドが帰ってきたら、一緒にいたいって伝えてみて」
ヒロインはいたずらっぽく片目をつむってみせた。
「もう、ヒロイン…!」
しばらく両手で頬を抑えていたティファだったが、小さく「…頑張ってみる」と呟いた。
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ヒロインはティファに数日前の話をし、大きな溜息をついた。
ここはセブンスヘブン。
レノがミッドガルに用事があると言うので、ヒロインはその車に同乗させてもらい、ティファのところに遊びにきていた。
「相変わらず、仲いいね」
「ち、ちがっ…そうじゃなくて…!」
ヒロインは顔の前で大きく両手を振った。
顔が熱い。きっと耳まで真っ赤になっているだろう。それを隠すように、顔を伏せた。
「あー本当、ごちそうさま」
ティファがくすりと笑った。そして、ティーポットを手に取ると、二人のカップにお茶を注いだ。
カモミールのいい匂いが部屋に立ち上った。
ティファの淹れたお茶を飲み、少し落ち着きを取り戻したヒロインは息をついた。
「最近は身体の調子もいいから、せめて家事だけは、って思ってるんだけど、ちょっとしたことでも『ヒロインは休んでて』って」
「みんな、ヒロインが心配なんだよ」
「うん、それには感謝してるんだけど…」
ヒロインは溜息と一緒に悩みを吐き出した。
「こんなときに私のことでみんなに気を遣わせるのが申し訳なくて…みんな、復興のお手伝いで大変なのに」
カップに視線を移すと、そこには悩ましげな表情を浮かべた自分の顔が映っていた。こんな顔をしていたら、レノはまた心配するだろう。ヒロインはまた溜息をついた。
「ヒロインったら、溜息ばっかり」
「あ、ごめん。久しぶりに会ったのに…」
ティファは首を振ると、笑って言った。
「ううん、相談してくれてうれしい。クラウドなんか、悩んでてもなーんにも相談してくれないもん」
ヒロインはあぁ確かに…と思った。クラウドはあまり人に頼るのが上手いタイプではない。それはヒロインにも言えることだが。
「この頃は仕事が忙しいみたいで、帰ってきたと思ったら、またすぐ出ていっちゃう」
今度はティファが小さく溜息をついた。
「仕事、上手くいってるのはいいことだけど…一緒にいたいよね」
大切な人と一緒にいられるなら、それだけで幸せで満たされる。
自分がそうであるから何気なく口に出した一言だったが、途端にティファの顔が真っ赤になった。
「今度クラウドが帰ってきたら、一緒にいたいって伝えてみて」
ヒロインはいたずらっぽく片目をつむってみせた。
「もう、ヒロイン…!」
しばらく両手で頬を抑えていたティファだったが、小さく「…頑張ってみる」と呟いた。
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