2-22:絆
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神羅の社員や医療スタッフが駆け回る中に交ざり、レノたちタークスも復帰したツォンの指示の元、救助活動と避難活動を行っていた。
今までにルーファウスの無事は確認したものの、ヒロインの行方は一向に掴めない。
それもあって、レノはより一層真剣な表情で動き回っていた。
「レノ、ヒロインは――」
途中、ルードが状況を聞きに来たが、レノは首を振ることしかできなかった。
「そうか…」
レノは倒壊した神羅ビルと、周りの瓦礫の山を絶望的な面持ちで眺めていた。
その光景は、5年前の事件の時と重なって見えた。
5年前の白の研究所も、ヒロインを中に取り込んだまま、瓦礫の山と化した。
レノはそれを外から見ていた。
その時も、何の実感も感情も湧かなかった。
今も、何も感じない。
いや、感じたくないのだ。
しかし、不吉な考えは止まることなく溢れ出てくる。
あの時は無事だったが、今回は――
そこまで考え、はっとしたレノは大きく頭を振った。
どうしてもよくない方へ思考が向かう。
あの時無事だったのだから、今回も大丈夫だ。
レノはそう思い直し、瓦礫の山を崩し始めた。
トゥルルルル――
胸ポケットで携帯が鳴った。
レノは手にしていたブロックを近くに放り、通話ボタンを押した。
『レノ、朗報だ』
今の状況では聞けそうにない言葉がツォンの口から飛び出した。
しかも、声の調子まで弾んでいる。
レノは軽く眉をひそめた。
「朗報って――」
『ヒロインは無事だ』
レノは大きく目を見開いた。
『五番街ステーションにいるはずだ。保護を頼む』
ヒロインが生きている!
レノの目に光が戻った。
「了解、と!」
言うが早いか、レノは駆け出した。
「ルード、ここは頼むぞ、と」
「あぁ、分かっている」
ルードが心得顔で頷いた。
「頼んだぞ、と」
レノは逸る気持ちを押さえ切れず、五番街ターミナルへと急いだ。
.
今までにルーファウスの無事は確認したものの、ヒロインの行方は一向に掴めない。
それもあって、レノはより一層真剣な表情で動き回っていた。
「レノ、ヒロインは――」
途中、ルードが状況を聞きに来たが、レノは首を振ることしかできなかった。
「そうか…」
レノは倒壊した神羅ビルと、周りの瓦礫の山を絶望的な面持ちで眺めていた。
その光景は、5年前の事件の時と重なって見えた。
5年前の白の研究所も、ヒロインを中に取り込んだまま、瓦礫の山と化した。
レノはそれを外から見ていた。
その時も、何の実感も感情も湧かなかった。
今も、何も感じない。
いや、感じたくないのだ。
しかし、不吉な考えは止まることなく溢れ出てくる。
あの時は無事だったが、今回は――
そこまで考え、はっとしたレノは大きく頭を振った。
どうしてもよくない方へ思考が向かう。
あの時無事だったのだから、今回も大丈夫だ。
レノはそう思い直し、瓦礫の山を崩し始めた。
トゥルルルル――
胸ポケットで携帯が鳴った。
レノは手にしていたブロックを近くに放り、通話ボタンを押した。
『レノ、朗報だ』
今の状況では聞けそうにない言葉がツォンの口から飛び出した。
しかも、声の調子まで弾んでいる。
レノは軽く眉をひそめた。
「朗報って――」
『ヒロインは無事だ』
レノは大きく目を見開いた。
『五番街ステーションにいるはずだ。保護を頼む』
ヒロインが生きている!
レノの目に光が戻った。
「了解、と!」
言うが早いか、レノは駆け出した。
「ルード、ここは頼むぞ、と」
「あぁ、分かっている」
ルードが心得顔で頷いた。
「頼んだぞ、と」
レノは逸る気持ちを押さえ切れず、五番街ターミナルへと急いだ。
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