2-20:破滅
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『先輩!今どこにいるんですか!?』
ヘッドホンから弾けたイリーナの金切り声に堪らず、レノはヘッドホンを耳から遠ざけた。
そして、顔をしかめ、耳を塞ぐ。
ヘッドホンからは延々とイリーナの説教が流れている。
レノはおとなしくそれが収まるのを待つことにした。
しばらくして、ヘッドホンから声が聞こえなくなったところで、レノはそれを再度耳に付けた。
「で、何か用か?」
『…っ!』
向こうでイリーナが怒りに拳を震わせる姿が目に浮かぶ。
しばしの沈黙の後、聞こえてきたのはルードの声だった。
『任務だ。我々は社長と共にクラウドを追って、北に向かっている』
ルードが言った『北』という言葉に、レノはぴくっと反応した。
ヒロインも北に向かうと言っていた。
合流できるかもしれない。
「了解、と。合流地点は?」
『今そちらに向かっている。到着予定時刻は、1500時だ』
レノは腕時計に目を落とした。
あと30分弱といったところか。
『レノ、他にも言っておくことがある』
突然トーンの落ちたルードの声音に、レノは敏感に反応した。
嫌な予感がする。
しかも、とてつもない不安。
レノは、ごくりと唾を飲んだ。
「…エアリスが、死んだ」
レノは我が耳を疑った。
どうしてエアリスが?
何があった?
駆け巡る疑問に囚われるレノを余所に、ルードがさらに続ける。
「もう一つ――」
一段とトーンを落としたルードの声が、レノの不安を煽った。
ダメだ、聞きたくない――
『ヒロインがセフィロスにさらわれた』
その後、ルードが言ったことは全く頭に入らなかった。
ヒロインが、セフィロスの手に落ちた。
その事実は、レノを絶望に叩き落とすには十分すぎるものだった。
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ヘッドホンから弾けたイリーナの金切り声に堪らず、レノはヘッドホンを耳から遠ざけた。
そして、顔をしかめ、耳を塞ぐ。
ヘッドホンからは延々とイリーナの説教が流れている。
レノはおとなしくそれが収まるのを待つことにした。
しばらくして、ヘッドホンから声が聞こえなくなったところで、レノはそれを再度耳に付けた。
「で、何か用か?」
『…っ!』
向こうでイリーナが怒りに拳を震わせる姿が目に浮かぶ。
しばしの沈黙の後、聞こえてきたのはルードの声だった。
『任務だ。我々は社長と共にクラウドを追って、北に向かっている』
ルードが言った『北』という言葉に、レノはぴくっと反応した。
ヒロインも北に向かうと言っていた。
合流できるかもしれない。
「了解、と。合流地点は?」
『今そちらに向かっている。到着予定時刻は、1500時だ』
レノは腕時計に目を落とした。
あと30分弱といったところか。
『レノ、他にも言っておくことがある』
突然トーンの落ちたルードの声音に、レノは敏感に反応した。
嫌な予感がする。
しかも、とてつもない不安。
レノは、ごくりと唾を飲んだ。
「…エアリスが、死んだ」
レノは我が耳を疑った。
どうしてエアリスが?
何があった?
駆け巡る疑問に囚われるレノを余所に、ルードがさらに続ける。
「もう一つ――」
一段とトーンを落としたルードの声が、レノの不安を煽った。
ダメだ、聞きたくない――
『ヒロインがセフィロスにさらわれた』
その後、ルードが言ったことは全く頭に入らなかった。
ヒロインが、セフィロスの手に落ちた。
その事実は、レノを絶望に叩き落とすには十分すぎるものだった。
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