1-4:Jenova
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ジェノバ。
ドクン。
心臓が大きく脈打った。
動揺を悟られまいと、ヒロインは必死で声を絞りだした。
「そんな、の…知らな――」
「知ってるよ」
新人ソルジャーが耳元で気味が悪いほど優しく囁くと、急に視界が白く染まった。
そして、脳裏に浮かんだ不気味な化物のようなもの。
思わずあっと息を飲む。
(私…全部知ってる?)
見開かれ、焦点の合っていないヒロインの大きな目から、一筋の涙が零れた。
「ずっと探してたんだ。会えてよかった」
恋人にするように、新人ソルジャーが甘い声で囁く。
「ヒロインの『扉』、開いてあげる」
にやっと笑うと、新人ソルジャーが既に抵抗する力を失ったヒロインの腰の辺りに手を置いた。
ちょうど、逆さ星の刺青がある場所に。
新人ソルジャーがゆっくりと、そこに爪を立てた。
(怖い……やめて……もう戻りたくない――!)
真っ白な部屋。
転がる人。
――血。
「っ!!」
突き刺すような痛みに、ヒロインは我に返った。
ありったけの力を込めて、新人ソルジャーを押し返す。
抵抗できまいと油断していたのか、思っていたより簡単に新人ソルジャーを押し退けた。
「まだそんな力が残ってたとはね。――あいつがいるからか?」
新人ソルジャーの言っている意味がわからず、ヒロインは眉をひそめた。
「まぁいいさ。俺とヒロインは繋がっている。離れられない運命だからね」
絶対逃がさない。
飢えた獣のような目でヒロインを見据えると、新人ソルジャーはレノたちがいるテーブルに戻っていった。
新人ソルジャーから解放され緊張が解けたからか、ヒロインはその場に崩れるように倒れた。
To be continued...
2005/11/03
.