2-18:予感
ヒロイン
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レノたちはゴールドソーサーを出て、陸路で最寄りの神羅軍基地に向かっていた。
助手席に座ったレノは、タバコを火も付けずにくわえ、ぼんやり流れる景色を見ていた。
(ヒロインは、どうなるんだ?)
社長直々の命令なら、実験室に送られることもないだろうが、今までのことを考えると、不安を拭いきれなかった。
『帰る場所』が欲しいと言ったヒロイン。
レノは、あの時ヒロインに言った通り、何年でも待つつもりでいる。
しかし、ヒロインは帰ってこられるのだろうか。
レノは、不吉な想像を振り払うように、激しく頭を振った。
不吉な想像ばかりしてしまう自分が嫌になる。
ヒロインは必ず帰ってくると、信じなければいけないのに。
(戻ってくるよな)
レノは自分に言い聞かせるように小声で呟き、タバコに火を点けた。
基地が近くなった頃、一本の通信が入った。
レノは通信機に手を伸ばした。
「こちら、タークスのレノ」
『レノ?私…ヒロインです』
「「!?」」
予想だにしなかった相手に、レノとルードは驚きのあまり言葉を失った。
しかし、ヒロインはこちらの状況などお構いなしに話を続ける。
『古代種の神殿でセフィロスに襲われて、ツォンさんが怪我を――』
止血はしたが治療は十分でないことと、現在地の座標を伝えた後、ヒロインが『私は大丈夫』と最後に付け加えた。
(本当に大丈夫なのか…?)
レノは眉をひそめた。
いつもヒロインは弱みを見せない。
今回も強がって、痛みも怪我も隠そうとしているに違いない。
レノはやれやれと溜息を吐いた。
「ヒロイン、すぐ行くから、無理するんじゃないぞ、と」
『うん…』
プツッという音と同時に通信が切れた。
レノは運転席のルードに言った。
「急ぎで頼むぞ、と」
「あぁ」
ルードはアクセルを踏み込み、スピードを上げた。
.
助手席に座ったレノは、タバコを火も付けずにくわえ、ぼんやり流れる景色を見ていた。
(ヒロインは、どうなるんだ?)
社長直々の命令なら、実験室に送られることもないだろうが、今までのことを考えると、不安を拭いきれなかった。
『帰る場所』が欲しいと言ったヒロイン。
レノは、あの時ヒロインに言った通り、何年でも待つつもりでいる。
しかし、ヒロインは帰ってこられるのだろうか。
レノは、不吉な想像を振り払うように、激しく頭を振った。
不吉な想像ばかりしてしまう自分が嫌になる。
ヒロインは必ず帰ってくると、信じなければいけないのに。
(戻ってくるよな)
レノは自分に言い聞かせるように小声で呟き、タバコに火を点けた。
基地が近くなった頃、一本の通信が入った。
レノは通信機に手を伸ばした。
「こちら、タークスのレノ」
『レノ?私…ヒロインです』
「「!?」」
予想だにしなかった相手に、レノとルードは驚きのあまり言葉を失った。
しかし、ヒロインはこちらの状況などお構いなしに話を続ける。
『古代種の神殿でセフィロスに襲われて、ツォンさんが怪我を――』
止血はしたが治療は十分でないことと、現在地の座標を伝えた後、ヒロインが『私は大丈夫』と最後に付け加えた。
(本当に大丈夫なのか…?)
レノは眉をひそめた。
いつもヒロインは弱みを見せない。
今回も強がって、痛みも怪我も隠そうとしているに違いない。
レノはやれやれと溜息を吐いた。
「ヒロイン、すぐ行くから、無理するんじゃないぞ、と」
『うん…』
プツッという音と同時に通信が切れた。
レノは運転席のルードに言った。
「急ぎで頼むぞ、と」
「あぁ」
ルードはアクセルを踏み込み、スピードを上げた。
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