2-18:予感
ヒロイン
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
また、あの時と同じ。
ヒロインはいなくなった。
クラウドとティファが何か言っていたが、レノは無視してロープウェイ乗り場に戻った。
「任務完了か?」
ルードが物陰から姿を現した。
レノはそちらにちらっと視線を送り、頷いた。
「…ツォンさんのおかげでな」
「…そうか」
レノはすっと目を細めた。
「…人質の件、知っていたな?」
レノは眼光鋭く、サングラスの奥にあるルードの目を見た。
ルードは少し間を置いた後、はっきりと頷いた。
レノの表情が一段と険しくなる。
「俺が任務を遂行できないのは計算の内、か」
腹が立つ。
ツォンに代替作戦を用意させた自分自身に。
そして、結果はツォンが予期していた通りになった。
人質という手段でもってツォンが悪役になり、自分はそこからまんまと逃れた。
ヒロインは言った。
あなたのせいじゃない、と。
しかしその言葉も、気休めにはならなかった。
しばらくすると、イリーナがロープウェイ乗り場に戻ってきた。
「クラウドたちは、明朝古代種の神殿に向かって出発するそうです」
どうやら、ケット・シーからの情報らしい。
時間はともかく、クラウドたちが古代種の神殿に向かうのは間違いない。
「じゃあ、俺たちも――」
やれやれと腰を上げたレノに、イリーナが言葉を被せた。
「今回は、ツォンさんと私だけで向かいます。先輩たちは、帰社するようにとの命令です」
「はぁ?」
「…どういうことだ?」
レノとルードは眉を吊り上げ、イリーナに詰め寄る。
イリーナはたじろいで、一歩下がった。
「わ、私に言われても…あ、そろそろ時間なので、失礼します!」
そう言うと、イリーナは脱兎のごとく駆け出し、ロープウェイ乗り場から去っていった。
「あいつ…!――仕方ない、帰るか」
レノは軽く舌打ちすると、ロープウェイに乗り込んだ。
.
ヒロインはいなくなった。
クラウドとティファが何か言っていたが、レノは無視してロープウェイ乗り場に戻った。
「任務完了か?」
ルードが物陰から姿を現した。
レノはそちらにちらっと視線を送り、頷いた。
「…ツォンさんのおかげでな」
「…そうか」
レノはすっと目を細めた。
「…人質の件、知っていたな?」
レノは眼光鋭く、サングラスの奥にあるルードの目を見た。
ルードは少し間を置いた後、はっきりと頷いた。
レノの表情が一段と険しくなる。
「俺が任務を遂行できないのは計算の内、か」
腹が立つ。
ツォンに代替作戦を用意させた自分自身に。
そして、結果はツォンが予期していた通りになった。
人質という手段でもってツォンが悪役になり、自分はそこからまんまと逃れた。
ヒロインは言った。
あなたのせいじゃない、と。
しかしその言葉も、気休めにはならなかった。
しばらくすると、イリーナがロープウェイ乗り場に戻ってきた。
「クラウドたちは、明朝古代種の神殿に向かって出発するそうです」
どうやら、ケット・シーからの情報らしい。
時間はともかく、クラウドたちが古代種の神殿に向かうのは間違いない。
「じゃあ、俺たちも――」
やれやれと腰を上げたレノに、イリーナが言葉を被せた。
「今回は、ツォンさんと私だけで向かいます。先輩たちは、帰社するようにとの命令です」
「はぁ?」
「…どういうことだ?」
レノとルードは眉を吊り上げ、イリーナに詰め寄る。
イリーナはたじろいで、一歩下がった。
「わ、私に言われても…あ、そろそろ時間なので、失礼します!」
そう言うと、イリーナは脱兎のごとく駆け出し、ロープウェイ乗り場から去っていった。
「あいつ…!――仕方ない、帰るか」
レノは軽く舌打ちすると、ロープウェイに乗り込んだ。
.