2-17:約束
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レノたちがウータイでコルネオを追い掛けていた頃、ルーファウスは一人、本社ビル最上階の社長室にいた。
窓際に立ち、眼下を見下ろす。
そこに見えたのは、区画整理された人工の街だけだった。
地上から遥かに離れたこの部屋からは、人など見えない。
見えたところで、何を思うわけでもないのだが。
結局、気休めになるようなものは何一つ見つからず、ルーファウスは物憂げに溜息をついた。
「失礼します」
遠くから聞こえた生真面目そうな声で、ルーファウスは視線を室内に戻した。
「ツォンか――まぁ、掛けてくれ」
ルーファウスはツォンに椅子を勧め、自身もその向かいに腰を下ろした。
「タークスに、仕事を頼みたい」
「どのような仕事ですか?」
間髪入れずツォンに問われ、ルーファウスは迷いを捨てた。
「ヒロインを、拘束したい」
ツォンの目が、大きく見開かれた。
そのツォンの反応は当然だった。
力ずくで拘束しないと言ったのは、他ならぬルーファウス自身だ。
そして、それを突然翻したのだから、ツォンが驚くのも無理はない。
「――ロケット村で、ヒロインに会った」
ルーファウスは、その時のことを事細かに話した。
徐々にツォンの表情が厳しくなり、ルーファウスが話し終わると、大きな溜息をついた。
「ミッドガル・ハイウェイのときも驚いたが、ヒロインの魔力は桁外れだ。ブリザラで氷壁を作るなどという話は聞いたことがない」
「社長は、ヒロインをどうするおつもりですか?」
ツォンが声を低くして言った。
ツォンの懸念しているのは、ヒロインの処遇だ。
ルーファウスはツォンの心配を掻き消すように、ふっと笑った。
「彼女に危害を加えるつもりはない。我々の脅威となる前に、手中に収めておきたいだけだ」
約束の地を手に入れるために、不安要素は前もって取り除く。
「セフィロスが接触を図る前に、迅速にな」
「わかりました」
「頼んだぞ」
.
窓際に立ち、眼下を見下ろす。
そこに見えたのは、区画整理された人工の街だけだった。
地上から遥かに離れたこの部屋からは、人など見えない。
見えたところで、何を思うわけでもないのだが。
結局、気休めになるようなものは何一つ見つからず、ルーファウスは物憂げに溜息をついた。
「失礼します」
遠くから聞こえた生真面目そうな声で、ルーファウスは視線を室内に戻した。
「ツォンか――まぁ、掛けてくれ」
ルーファウスはツォンに椅子を勧め、自身もその向かいに腰を下ろした。
「タークスに、仕事を頼みたい」
「どのような仕事ですか?」
間髪入れずツォンに問われ、ルーファウスは迷いを捨てた。
「ヒロインを、拘束したい」
ツォンの目が、大きく見開かれた。
そのツォンの反応は当然だった。
力ずくで拘束しないと言ったのは、他ならぬルーファウス自身だ。
そして、それを突然翻したのだから、ツォンが驚くのも無理はない。
「――ロケット村で、ヒロインに会った」
ルーファウスは、その時のことを事細かに話した。
徐々にツォンの表情が厳しくなり、ルーファウスが話し終わると、大きな溜息をついた。
「ミッドガル・ハイウェイのときも驚いたが、ヒロインの魔力は桁外れだ。ブリザラで氷壁を作るなどという話は聞いたことがない」
「社長は、ヒロインをどうするおつもりですか?」
ツォンが声を低くして言った。
ツォンの懸念しているのは、ヒロインの処遇だ。
ルーファウスはツォンの心配を掻き消すように、ふっと笑った。
「彼女に危害を加えるつもりはない。我々の脅威となる前に、手中に収めておきたいだけだ」
約束の地を手に入れるために、不安要素は前もって取り除く。
「セフィロスが接触を図る前に、迅速にな」
「わかりました」
「頼んだぞ」
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