2-16:仲直り
ヒロイン
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皆で手分けしてユフィとイリーナを探すことになり、ヒロインはレノと共にダチャオ像にいた。
クラウドは強固に反対していたが、レノは相手にしなかった。
そして、半ば強引にヒロインの手を引いて、いち早く奇妙な混成チームから離脱していた。
「ねぇ、レノ!何で皆と別行動するの?」
『休戦』には協力の意味も含まれているのだとヒロインは説いたが、レノはそれを笑い飛ばした。
「敵同士、手を組むなんてありえないぞ、と。それに――」
「それに?」
レノが口を尖らせ、そっぽを向いた。
「――あいつが、ヒロインに気がありそうだからだぞ、と」
と、レノはヒロインに聞こえないように、言葉を口の中で転がした。
「とにかく、さっさと終わらせるぞ、と――いや、ゆっくりした方が、ヒロインと一緒にいられるのか」
レノの中で、ヒロインとイリーナが天秤にかけられた。
が、一瞬でヒロインを載せた皿が下に降りた。
わざとらしく顎に手を置き、考えるポーズを作ったレノに対し、ヒロインは思い切り眉を吊り上げた。
「レノ!」
「冗談だぞ、と」
レノは肩を竦めた。
「まぁ、イリーナはタークスだし、大丈夫だろ」
いざとなれば、自力で何とかするはず。
そう楽観的に考えていた。
しかし、それはすぐに間違いであることが判明した。
「何、悠長なこと言ってるの!?」
ヒロインの指差した先を見た。
イリーナとユフィが、ダチャオ像に縛り付けられ、さらに逆さ吊りにされている。
レノに緊張が走った。
あの高さから落ちたら、頭からじゃなくても、確実に死ぬ。
「クラウドたちもいるわ」
遠めからだが、二人を人質に取られ、動きが取れないでいるのがわかった。
コルネオの意識は、クラウドたちに向いている。
「さて、俺たちタークスの出番だぞ、と」
レノの顔が、仕事用の表情に変わった。
「ヒロインは、下がってろよ」
「でも…!」
ヒロインは反論しようとしたが、レノの真剣な表情を見、言葉を飲み込んだ。
「手を汚すのは、俺だけでいい」
.
クラウドは強固に反対していたが、レノは相手にしなかった。
そして、半ば強引にヒロインの手を引いて、いち早く奇妙な混成チームから離脱していた。
「ねぇ、レノ!何で皆と別行動するの?」
『休戦』には協力の意味も含まれているのだとヒロインは説いたが、レノはそれを笑い飛ばした。
「敵同士、手を組むなんてありえないぞ、と。それに――」
「それに?」
レノが口を尖らせ、そっぽを向いた。
「――あいつが、ヒロインに気がありそうだからだぞ、と」
と、レノはヒロインに聞こえないように、言葉を口の中で転がした。
「とにかく、さっさと終わらせるぞ、と――いや、ゆっくりした方が、ヒロインと一緒にいられるのか」
レノの中で、ヒロインとイリーナが天秤にかけられた。
が、一瞬でヒロインを載せた皿が下に降りた。
わざとらしく顎に手を置き、考えるポーズを作ったレノに対し、ヒロインは思い切り眉を吊り上げた。
「レノ!」
「冗談だぞ、と」
レノは肩を竦めた。
「まぁ、イリーナはタークスだし、大丈夫だろ」
いざとなれば、自力で何とかするはず。
そう楽観的に考えていた。
しかし、それはすぐに間違いであることが判明した。
「何、悠長なこと言ってるの!?」
ヒロインの指差した先を見た。
イリーナとユフィが、ダチャオ像に縛り付けられ、さらに逆さ吊りにされている。
レノに緊張が走った。
あの高さから落ちたら、頭からじゃなくても、確実に死ぬ。
「クラウドたちもいるわ」
遠めからだが、二人を人質に取られ、動きが取れないでいるのがわかった。
コルネオの意識は、クラウドたちに向いている。
「さて、俺たちタークスの出番だぞ、と」
レノの顔が、仕事用の表情に変わった。
「ヒロインは、下がってろよ」
「でも…!」
ヒロインは反論しようとしたが、レノの真剣な表情を見、言葉を飲み込んだ。
「手を汚すのは、俺だけでいい」
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