2-16:仲直り
ヒロイン
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「…ありがとう、レノ」
ヒロインがぽつりと言った。
そして、顔を上げたヒロインは、笑顔だった。
目尻から頬へとできた涙の跡を、レノは親指で拭ってやった。
「あの時の約束、覚えてるか?」
「えっ?」
レノは、きょとんとしているヒロインの唇を奪った。
――今度会うときは笑ってろよ。次そんな顔してたら――
ヒロインの頬が赤くなった。
「約束を守ったヒロインに、ご褒美だぞ、と」
「…バカ」
照れ隠しに、ヒロインがレノの胸を軽く叩いた。
「…でも、ありがとう」
ふわりと微笑んだヒロインの顔が近くなる。
レノは柄にもなくドキッと胸を踊らせた。
爪先で立ち、精一杯背を伸ばしたヒロインの唇が、レノの唇に重なった。
初めての、ヒロインからのキス。
それは、ほんの一瞬。
しかしレノには、十分すぎるほど幸せな時間だった。
「…適わないな」
「何か言った?」
ヒロインが首を傾げたが、レノは何でもないと言って誤魔化した。
「あいつらのところへ戻るんだろ?送ってってやるぞ、と」
レノはヒロインの荷物を持ち上げ、肩に担いだ。
「でも…」
クラウドたちのことを考え、躊躇するヒロインに対し、レノは意地悪く笑った。
「一人だと、またコルネオに追い掛けられるだろ」
「うっ…」
ヒロインの顔が、はっきりと引きつった。
余程コルネオが嫌なのだろう。
(まぁ、アレを好きな女はいないな)
返答に詰まったヒロインの頭に、レノはぽんと手を置いた。
「ほら、行くぞ、と」
「はい」
ヒロインは素直に頷くと、後ろから付いてきた。
そして、横に並んだヒロインが、レノの左手を握った。
ヒロインの積極的な行動に、レノは目を丸くする。
いつもと違うヒロインの態度に戸惑い、レノは顔が熱くなるのを感じた。
「あと少し、甘えさせて…」
「あぁ」
寂しそうに目を伏せたヒロインの手を、レノは強く握り返した。
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ヒロインがぽつりと言った。
そして、顔を上げたヒロインは、笑顔だった。
目尻から頬へとできた涙の跡を、レノは親指で拭ってやった。
「あの時の約束、覚えてるか?」
「えっ?」
レノは、きょとんとしているヒロインの唇を奪った。
――今度会うときは笑ってろよ。次そんな顔してたら――
ヒロインの頬が赤くなった。
「約束を守ったヒロインに、ご褒美だぞ、と」
「…バカ」
照れ隠しに、ヒロインがレノの胸を軽く叩いた。
「…でも、ありがとう」
ふわりと微笑んだヒロインの顔が近くなる。
レノは柄にもなくドキッと胸を踊らせた。
爪先で立ち、精一杯背を伸ばしたヒロインの唇が、レノの唇に重なった。
初めての、ヒロインからのキス。
それは、ほんの一瞬。
しかしレノには、十分すぎるほど幸せな時間だった。
「…適わないな」
「何か言った?」
ヒロインが首を傾げたが、レノは何でもないと言って誤魔化した。
「あいつらのところへ戻るんだろ?送ってってやるぞ、と」
レノはヒロインの荷物を持ち上げ、肩に担いだ。
「でも…」
クラウドたちのことを考え、躊躇するヒロインに対し、レノは意地悪く笑った。
「一人だと、またコルネオに追い掛けられるだろ」
「うっ…」
ヒロインの顔が、はっきりと引きつった。
余程コルネオが嫌なのだろう。
(まぁ、アレを好きな女はいないな)
返答に詰まったヒロインの頭に、レノはぽんと手を置いた。
「ほら、行くぞ、と」
「はい」
ヒロインは素直に頷くと、後ろから付いてきた。
そして、横に並んだヒロインが、レノの左手を握った。
ヒロインの積極的な行動に、レノは目を丸くする。
いつもと違うヒロインの態度に戸惑い、レノは顔が熱くなるのを感じた。
「あと少し、甘えさせて…」
「あぁ」
寂しそうに目を伏せたヒロインの手を、レノは強く握り返した。
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