2-16:仲直り
ヒロイン
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「…何やってんだ、俺は」
風呂場で風呂上がりのヒロインと鉢合わせ。
あれでは、覗いていたと誤解されても仕方ない。
起きたらヒロインがいなくなって、動転していたとはいえ、言い訳のしようがない。
レノは頭を掻き毟った。
「あの…」
後ろから遠慮がちに掛けられた声に、レノは恐る恐る振り返った。
きっちり身なりを整えたヒロインに、先程の一糸纏わぬヒロインの姿が重なり、レノは邪念を振り払うように頭を振った。
挙動がどうもおかしいレノに首を傾げつつ、ヒロインが口を開いた。
「その…助けてくれて、ありがとう。私、もう行くわ」
素っ気ないヒロインの別れの挨拶に、レノの心が軋んだ。
ヒロインがあの時のことを気にして、レノとの距離を取っているのは明らかだった。
目を合わそうとすらしない。
レノは大股でヒロインに歩み寄り、手を掴んだ。
怯えて身体を引いたヒロインの目は、不安で揺れていた。
身体も、小刻みに震えている。
レノはヒロインの身体に腕を回し、包み込むように抱き締めた。
「…ヒロイン、悪かった」
ぴくっとヒロインの身体が動いた。
「お前にあんなひどいことして、許してくれとは言わない」
レノは、抱き締める力を少し強めた。
「ただ、笑っててほしいんだ。俺のことは、憎んでくれてかまわないから」
すると、ヒロインが顔を伏せたまま首を振った。
「…できない」
ヒロインの腕が背に回された。
「レノを憎むなんて、できるわけないじゃない…私があなたを傷つけたのに…私のせいで…!」
震え、しゃくり上げるヒロインの背を、レノは優しく撫でた。
「いいんだ、ヒロイン。もう泣くな」
レノはヒロインが落ち着くまで、ずっと優しく抱き締めていた。
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風呂場で風呂上がりのヒロインと鉢合わせ。
あれでは、覗いていたと誤解されても仕方ない。
起きたらヒロインがいなくなって、動転していたとはいえ、言い訳のしようがない。
レノは頭を掻き毟った。
「あの…」
後ろから遠慮がちに掛けられた声に、レノは恐る恐る振り返った。
きっちり身なりを整えたヒロインに、先程の一糸纏わぬヒロインの姿が重なり、レノは邪念を振り払うように頭を振った。
挙動がどうもおかしいレノに首を傾げつつ、ヒロインが口を開いた。
「その…助けてくれて、ありがとう。私、もう行くわ」
素っ気ないヒロインの別れの挨拶に、レノの心が軋んだ。
ヒロインがあの時のことを気にして、レノとの距離を取っているのは明らかだった。
目を合わそうとすらしない。
レノは大股でヒロインに歩み寄り、手を掴んだ。
怯えて身体を引いたヒロインの目は、不安で揺れていた。
身体も、小刻みに震えている。
レノはヒロインの身体に腕を回し、包み込むように抱き締めた。
「…ヒロイン、悪かった」
ぴくっとヒロインの身体が動いた。
「お前にあんなひどいことして、許してくれとは言わない」
レノは、抱き締める力を少し強めた。
「ただ、笑っててほしいんだ。俺のことは、憎んでくれてかまわないから」
すると、ヒロインが顔を伏せたまま首を振った。
「…できない」
ヒロインの腕が背に回された。
「レノを憎むなんて、できるわけないじゃない…私があなたを傷つけたのに…私のせいで…!」
震え、しゃくり上げるヒロインの背を、レノは優しく撫でた。
「いいんだ、ヒロイン。もう泣くな」
レノはヒロインが落ち着くまで、ずっと優しく抱き締めていた。
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