2-16:仲直り
ヒロイン
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(なんだか懐かしい…)
近くに感じる人の温もり。
懐かしいタバコの匂い。
いつ以来だろう。
ヒロインはぼんやりと天井を見つめていた。
次第にはっきりしてくる意識と記憶。
ヒロインは、コルネオに追い掛けられていたことを思い出し、はっと目を見開いた。
しかし、その先に続く記憶があることに気付く。
あの時見たものは、果たして現実だったのだろうか。
ヒロインはゆっくりと身体を起こした。
すると、何かが額から滑り落ちた。
「タオル…?」
首を傾げながら、濡れた温いタオルを拾い上げた時、視界の端に捉えた赤いものに、ヒロインの目は奪われた。
「レノ…!」
夢ではなかった。
レノは無防備な表情で、静かな寝息を立てて眠っていた。
「っくしゅっ」
ヒロインはレノのくしゃみにびくっと身体を強ばらせた。
目を覚ましたのだろうか?
しかし、レノは寒そうに身体を震わせ、縮こまっただけで、目を覚ます気配はない。
ヒロインはほっと胸を撫で下ろし、自分の使っていた掛け布団を掴むと、レノに掛けた。
そのとき初めて、ヒロインは左肩の怪我が治っていることに気付いた。
レノが治してくれたに違いない。
跡一つ残っていない。
ヒロインは、きれいに消えた銃創があった場所を撫でた。
「…べたべたする」
熱のせいで発汗した肌は、お世辞にもきれいと言える状態ではなかった。
そんな状態でレノに運ばれ、さらには肌に触られたのだろうか。
「もう最悪…」
そんな見られたくない姿を見られてしまったヒロインは、急に恥ずかしくなり、布団から出て、レノと距離をとった。
そして立ち上がると、浴室に駆け込んだ。
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近くに感じる人の温もり。
懐かしいタバコの匂い。
いつ以来だろう。
ヒロインはぼんやりと天井を見つめていた。
次第にはっきりしてくる意識と記憶。
ヒロインは、コルネオに追い掛けられていたことを思い出し、はっと目を見開いた。
しかし、その先に続く記憶があることに気付く。
あの時見たものは、果たして現実だったのだろうか。
ヒロインはゆっくりと身体を起こした。
すると、何かが額から滑り落ちた。
「タオル…?」
首を傾げながら、濡れた温いタオルを拾い上げた時、視界の端に捉えた赤いものに、ヒロインの目は奪われた。
「レノ…!」
夢ではなかった。
レノは無防備な表情で、静かな寝息を立てて眠っていた。
「っくしゅっ」
ヒロインはレノのくしゃみにびくっと身体を強ばらせた。
目を覚ましたのだろうか?
しかし、レノは寒そうに身体を震わせ、縮こまっただけで、目を覚ます気配はない。
ヒロインはほっと胸を撫で下ろし、自分の使っていた掛け布団を掴むと、レノに掛けた。
そのとき初めて、ヒロインは左肩の怪我が治っていることに気付いた。
レノが治してくれたに違いない。
跡一つ残っていない。
ヒロインは、きれいに消えた銃創があった場所を撫でた。
「…べたべたする」
熱のせいで発汗した肌は、お世辞にもきれいと言える状態ではなかった。
そんな状態でレノに運ばれ、さらには肌に触られたのだろうか。
「もう最悪…」
そんな見られたくない姿を見られてしまったヒロインは、急に恥ずかしくなり、布団から出て、レノと距離をとった。
そして立ち上がると、浴室に駆け込んだ。
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