2-14:疑念
ヒロイン
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村の外れにそびえるロケットは、近くで見るとさらに巨大で、ヒロインはその大きさに息を呑んだ。
こんな鉄の固まりのようなもので空を飛び、宇宙に行くとは、俄かには信じがたい。
ロケットに繋がるパイプも、ヒロインの身長以上の直径がある。
見るものすべてが珍しく、ヒロインは興味深いものを見つけるたびに、あちこち動き回ってはクラウドに呆れられていた。
「…ヒロイン、遊びに来たんじゃないんだぞ」
クラウドに溜息をつかれ、ヒロインは頭を掻いた。
「ごめん…珍しくて、つい…」
「行くぞ」
クラウドに促され、ヒロインは後ろ髪引かれながらも、その場を後にした。
ロケットの入口に辿り着いた二人は、恐る恐る中に入った。
「これが、ロケットの中…!」
「どうだ、すげぇだろ!」
突然声を掛けられたヒロインは、驚いてびくっと身体を震わせた。
「おねぇちゃん、ロケットに興味あるのか?」
振り返った先には、うれしそうに目を輝かせる男性が立っていた。
無断でロケットに立ち入ったことを咎められるわけではないと分かり、ヒロインは胸を撫で下ろした。
「もしかして、あなたが艇長さん?」
「おうよ!俺はシド。よろしくな!」
気さくな人柄のシドを見て、ヒロインはクラウドに頷いてみせた。
頼み事ができない相手ではない。
「俺はクラウド、こっちはヒロイン。わけあって海を越えなければならないんだ。何か乗り物を持っているなら、貸してもらえないか?」
クラウドが言い終わる頃には、シドの表情は打って変わって渋いものになっていた。
「何でぇ、ロケットのことじゃねぇのか。まぁいいさ。今日、神羅の社長が来ることになってる。乗り物のことは、そっちに頼むんだな」
シドはそう言うと、手をひらひらと振ってロケットを出て行った。
「ルーファウスがこの村に?」
ヒロインの身体は、考えるより早く動きだしていた。
「クラウド、先戻るから!」
ヒロインは階段を一気に駆け下り、村へ向かった。
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こんな鉄の固まりのようなもので空を飛び、宇宙に行くとは、俄かには信じがたい。
ロケットに繋がるパイプも、ヒロインの身長以上の直径がある。
見るものすべてが珍しく、ヒロインは興味深いものを見つけるたびに、あちこち動き回ってはクラウドに呆れられていた。
「…ヒロイン、遊びに来たんじゃないんだぞ」
クラウドに溜息をつかれ、ヒロインは頭を掻いた。
「ごめん…珍しくて、つい…」
「行くぞ」
クラウドに促され、ヒロインは後ろ髪引かれながらも、その場を後にした。
ロケットの入口に辿り着いた二人は、恐る恐る中に入った。
「これが、ロケットの中…!」
「どうだ、すげぇだろ!」
突然声を掛けられたヒロインは、驚いてびくっと身体を震わせた。
「おねぇちゃん、ロケットに興味あるのか?」
振り返った先には、うれしそうに目を輝かせる男性が立っていた。
無断でロケットに立ち入ったことを咎められるわけではないと分かり、ヒロインは胸を撫で下ろした。
「もしかして、あなたが艇長さん?」
「おうよ!俺はシド。よろしくな!」
気さくな人柄のシドを見て、ヒロインはクラウドに頷いてみせた。
頼み事ができない相手ではない。
「俺はクラウド、こっちはヒロイン。わけあって海を越えなければならないんだ。何か乗り物を持っているなら、貸してもらえないか?」
クラウドが言い終わる頃には、シドの表情は打って変わって渋いものになっていた。
「何でぇ、ロケットのことじゃねぇのか。まぁいいさ。今日、神羅の社長が来ることになってる。乗り物のことは、そっちに頼むんだな」
シドはそう言うと、手をひらひらと振ってロケットを出て行った。
「ルーファウスがこの村に?」
ヒロインの身体は、考えるより早く動きだしていた。
「クラウド、先戻るから!」
ヒロインは階段を一気に駆け下り、村へ向かった。
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