2-14:疑念
ヒロイン
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ヒロインは虚空を見つめた。
そうやって、一瞬脳裏を掠めた疑問を反芻する。
クラウドは、ザックスを知らない。
本当に?
もしかして、忘れているのだろうか。
「ニブルヘイムの、魔晄炉調査は5年前…ザックスは、その任務でニブルヘイムに来ていて、助けてくれた」
これは間違いない。
「クラウドも、ニブルヘイムにいた」
この狭い村の中、ましてや同じ任務で来ていた二人が顔を合わせないはずはない。
二人とも同じソルジャーなら尚のこと。
似ているようで、似ていない二人。
重なっているはずなのに、重なっていない。
「そういえば、クラウドは事件後の5年間、どうしていたんだろう…」
自分は神羅屋敷にいた。
ザックスは――神羅屋敷に、いたかもしれない。
クラウドは?
「――サンプルC…?」
割れた培養装置の隣、もう一つの培養装置に付いていたプレートの文字。
「サンプルC…CLOUD――クラウド?」
まさか…と、ヒロインは頭を振った。
笑い飛ばそうとしたが、その不吉な連想はヒロインの中から消えることはなかった。
ザックスとクラウド。
平行に伸びていた二つの線が、交わった。
「こんなことって…」
ヒロインは必死で否定した。
しかし、否定すればするほど、それが最も自然な解答に思えてくる。
「レノ…あなたは、知ってるの?」
5年前のニブルヘイムの事件後、起こったことを。
ザックスが、どうなったのかを。
ヒロインは遠く、どこかにいるだろうレノに思いを馳せた。
そして、今まで考えていたことを胸の奥深くにしまった。
今はまだ、時期ではない気がして。
「『もういない』なんて、うそよね?」
ヒロインは一人、窓から空を見上げた。
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そうやって、一瞬脳裏を掠めた疑問を反芻する。
クラウドは、ザックスを知らない。
本当に?
もしかして、忘れているのだろうか。
「ニブルヘイムの、魔晄炉調査は5年前…ザックスは、その任務でニブルヘイムに来ていて、助けてくれた」
これは間違いない。
「クラウドも、ニブルヘイムにいた」
この狭い村の中、ましてや同じ任務で来ていた二人が顔を合わせないはずはない。
二人とも同じソルジャーなら尚のこと。
似ているようで、似ていない二人。
重なっているはずなのに、重なっていない。
「そういえば、クラウドは事件後の5年間、どうしていたんだろう…」
自分は神羅屋敷にいた。
ザックスは――神羅屋敷に、いたかもしれない。
クラウドは?
「――サンプルC…?」
割れた培養装置の隣、もう一つの培養装置に付いていたプレートの文字。
「サンプルC…CLOUD――クラウド?」
まさか…と、ヒロインは頭を振った。
笑い飛ばそうとしたが、その不吉な連想はヒロインの中から消えることはなかった。
ザックスとクラウド。
平行に伸びていた二つの線が、交わった。
「こんなことって…」
ヒロインは必死で否定した。
しかし、否定すればするほど、それが最も自然な解答に思えてくる。
「レノ…あなたは、知ってるの?」
5年前のニブルヘイムの事件後、起こったことを。
ザックスが、どうなったのかを。
ヒロインは遠く、どこかにいるだろうレノに思いを馳せた。
そして、今まで考えていたことを胸の奥深くにしまった。
今はまだ、時期ではない気がして。
「『もういない』なんて、うそよね?」
ヒロインは一人、窓から空を見上げた。
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