2-13:欠落
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セフィロスの圧力から解放されたヒロインは、大きく息を吐きだした。
緊張を解くと、今まで湧き上がっていた力も収まった。
「ヒロイン、大丈夫か?」
ヒロインはクラウドたちに向き直り、頷いた。
「うん、大丈夫。ところで、あなたは?」
ヒロインは視線を動かし、ティファの横に立つ長身の男性を見た。
赤いマントを身に纏った長髪の男性は、ヴィンセントと名乗った。
名前以上のことは一切話さない、無口な男性だった。
クラウドもティファも、ヴィンセントについては元タークスでセフィロスと何らかの関係があるとしか聞いていないらしい。
それ以上のことを聞くのは憚られた。
人間誰しも話したくないことを抱えているのだから。
「ところで、先程の力は――ジェノバか?」
ヒロインは戸惑いながらも、ヴィンセントの問いを肯定した。
「たぶん…宝条も『ジェノバの眠りを覚ます』って言ってたから、間違いないと思うわ」
「宝条…!?」
ヴィンセントの顔つきが変わった。
声には微かに怒りが含まれている。
突然様子の変わったヴィンセントにヒロインは戸惑った。
宝条と何かあったのだろうか。
ヒロインたちが思わず顔を見合わせると、ヴィンセントが我に返ったのか、咳払いをした。
「あぁ、すまない。どうやらお前たちの旅は、私と無関係ではないようだ。どうだろう、私も連れていってくれないか?」
「あぁ、構わない」
クラウドが二つ返事で了承した。
もちろん、ヒロインもティファも異存はなかった。
目的を同じくする仲間は多いほうがいい。
「ねぇクラウド。ここ、気味が悪いわ。早く出ましょう」
ティファが辺りを見回し、身震いした。
確かにお世辞にも居心地がいいとは言えない。
「そうだな。セフィロスが目指す先もわかったしな――ヒロインは、どうする?」
「私は――」
ヒロインはちらりと背後の空間に視線を向けた。
「もう少し残るわ」
クラウドは頷くと、ヴィンセントとティファと共にこの場を去って行った。
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緊張を解くと、今まで湧き上がっていた力も収まった。
「ヒロイン、大丈夫か?」
ヒロインはクラウドたちに向き直り、頷いた。
「うん、大丈夫。ところで、あなたは?」
ヒロインは視線を動かし、ティファの横に立つ長身の男性を見た。
赤いマントを身に纏った長髪の男性は、ヴィンセントと名乗った。
名前以上のことは一切話さない、無口な男性だった。
クラウドもティファも、ヴィンセントについては元タークスでセフィロスと何らかの関係があるとしか聞いていないらしい。
それ以上のことを聞くのは憚られた。
人間誰しも話したくないことを抱えているのだから。
「ところで、先程の力は――ジェノバか?」
ヒロインは戸惑いながらも、ヴィンセントの問いを肯定した。
「たぶん…宝条も『ジェノバの眠りを覚ます』って言ってたから、間違いないと思うわ」
「宝条…!?」
ヴィンセントの顔つきが変わった。
声には微かに怒りが含まれている。
突然様子の変わったヴィンセントにヒロインは戸惑った。
宝条と何かあったのだろうか。
ヒロインたちが思わず顔を見合わせると、ヴィンセントが我に返ったのか、咳払いをした。
「あぁ、すまない。どうやらお前たちの旅は、私と無関係ではないようだ。どうだろう、私も連れていってくれないか?」
「あぁ、構わない」
クラウドが二つ返事で了承した。
もちろん、ヒロインもティファも異存はなかった。
目的を同じくする仲間は多いほうがいい。
「ねぇクラウド。ここ、気味が悪いわ。早く出ましょう」
ティファが辺りを見回し、身震いした。
確かにお世辞にも居心地がいいとは言えない。
「そうだな。セフィロスが目指す先もわかったしな――ヒロインは、どうする?」
「私は――」
ヒロインはちらりと背後の空間に視線を向けた。
「もう少し残るわ」
クラウドは頷くと、ヴィンセントとティファと共にこの場を去って行った。
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