2-13:欠落
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「待っていたぞ」
不敵に笑うセフィロスの視線を直に受け、ヒロインは恐怖で震えた。
「その様子だと、思い出したようだな。気分はどうだ、ヒロイン?」
抗うことを許さないセフィロスの威圧感に充てられ、ヒロインは声を出すことすらできなかった。
そのヒロインの様子に満足したのか、セフィロスがふっと笑った。
「我が母たるジェノバの器――約束より1年も早く目覚め、ここを離れたのは誤算だったが…それも仕方のないこと」
「ジェノバの器?何を言っている?」
セフィロスばかりに気を取られていたヒロインは、突然聞こえたクラウドの声にはっとした。
部屋にはティファと見知らぬ男性もいる。
「リユニオンだ、クラウド。母の元に集おうとするのを止めることはできない」
セフィロスが動いた。
その時、セフィロスが宙に浮いていることに気付いたヒロインはぎょっとし、後退った。
「きゃっ」
足元に山積みされた本に気付かなかったヒロインは、ぶつかった拍子にバランスを崩し、その場に尻餅をついた。
その途端、カチッという音が鳴り、間を置かずにヒロインの背後の書棚が低い音を立てて動き出した。
書棚の向こうに隠されていた空間を目にし、ヒロインは息を呑んだ。
「ここ、知ってる…」
「当然だ。お前はここで、私を待っていたのだから。時を止めて、な」
「時間を、止める?そんなこと、あり得な――」
突然目の前に現れたセフィロスに抱き竦められ、ヒロインはびくりと身体を震わせた。
「私の力を持ってすれば、容易いことだ」
セフィロスの手が、ちょうど刺青の真上に置かれた。
「さぁ、私と共に行こう」
「っ!」
腰に走った刺すような痛みに、ヒロインは顔を歪めた。
「やめろ!セフィロス!」
クラウドが剣を抜くのが見えた。
「邪魔をするな」
セフィロスの突き出された左手から生じた衝撃波が、クラウドたちを吹き飛ばした。
「ヒロイン、お前がここにいる理由はないはずだ」
セフィロスが手首を掴み、ヒロインを無理矢理立たせた。
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不敵に笑うセフィロスの視線を直に受け、ヒロインは恐怖で震えた。
「その様子だと、思い出したようだな。気分はどうだ、ヒロイン?」
抗うことを許さないセフィロスの威圧感に充てられ、ヒロインは声を出すことすらできなかった。
そのヒロインの様子に満足したのか、セフィロスがふっと笑った。
「我が母たるジェノバの器――約束より1年も早く目覚め、ここを離れたのは誤算だったが…それも仕方のないこと」
「ジェノバの器?何を言っている?」
セフィロスばかりに気を取られていたヒロインは、突然聞こえたクラウドの声にはっとした。
部屋にはティファと見知らぬ男性もいる。
「リユニオンだ、クラウド。母の元に集おうとするのを止めることはできない」
セフィロスが動いた。
その時、セフィロスが宙に浮いていることに気付いたヒロインはぎょっとし、後退った。
「きゃっ」
足元に山積みされた本に気付かなかったヒロインは、ぶつかった拍子にバランスを崩し、その場に尻餅をついた。
その途端、カチッという音が鳴り、間を置かずにヒロインの背後の書棚が低い音を立てて動き出した。
書棚の向こうに隠されていた空間を目にし、ヒロインは息を呑んだ。
「ここ、知ってる…」
「当然だ。お前はここで、私を待っていたのだから。時を止めて、な」
「時間を、止める?そんなこと、あり得な――」
突然目の前に現れたセフィロスに抱き竦められ、ヒロインはびくりと身体を震わせた。
「私の力を持ってすれば、容易いことだ」
セフィロスの手が、ちょうど刺青の真上に置かれた。
「さぁ、私と共に行こう」
「っ!」
腰に走った刺すような痛みに、ヒロインは顔を歪めた。
「やめろ!セフィロス!」
クラウドが剣を抜くのが見えた。
「邪魔をするな」
セフィロスの突き出された左手から生じた衝撃波が、クラウドたちを吹き飛ばした。
「ヒロイン、お前がここにいる理由はないはずだ」
セフィロスが手首を掴み、ヒロインを無理矢理立たせた。
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