2-13:欠落
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部屋に戻ると、ユフィは既に眠っていた。
ヒロインも布団に潜り込んだ。
横になると自然に瞼が重くなる。
ヒロインはティファとエアリスを気にしながらも、睡魔に勝てずに眠りに落ちた。
夜中に二度ほど人が出入りする気配で二人が戻ったのだろうと、ヒロインは夢うつつの状態で感じていた。
翌朝、ヒロインは一番初めに目を覚ました。
いつになくすっきりした目覚めだった。
(そういえば…)
いつもはうなされることが多かった夢。
しかし、今日は――
「誰も、何も見えなかった…」
真っ暗なだけで、何も起こらなかった。
ずっとそこに留まってだけ。
それが一体何を意味しているのか。
もしかすると、何も意味を持たない夢かもしれない。
「気にしすぎ、かな…」
ヒロインは思い出していたイメージを振り払った。
そして、顔を洗うと、できるだけ音を立てないようにして宿を出た。
まだ朝日が上ったばかりの屋外は、薄靄が光を受けてキラキラと輝いていた。
ヒロインは深く息を吸った。
体内に冷たく澄んだ空気が流れ込む。
一度軽く息を止め、ヒロインはそれを吐き出した。
「んー、気持ちいい」
両手を組み、そのままぐーっと腕を頭上に伸ばす。
しばらくその体勢でヒロインは背筋を伸ばした。
こんな穏やかな朝は久しぶりだった。
朝日を目にするのも。
「レノと一緒に住んでたとき以来ね」
起きてすぐダイニングのカーテンを開けて、身体を伸ばす。
そして、朝ご飯の準備をして、レノを起こす。
毎日、朝が来るのが楽しみだった。
「楽しかったな…普通の生活」
きっとそれは、戻らない過去、叶わぬ未来。
「私…もっとレノと一緒にいたかった」
どんなに突き放されても、まだこんなにも思っている。
「…私、あなたが好き」
静まり返っていたヒロインの心に、小さな波が立った。
.
ヒロインも布団に潜り込んだ。
横になると自然に瞼が重くなる。
ヒロインはティファとエアリスを気にしながらも、睡魔に勝てずに眠りに落ちた。
夜中に二度ほど人が出入りする気配で二人が戻ったのだろうと、ヒロインは夢うつつの状態で感じていた。
翌朝、ヒロインは一番初めに目を覚ました。
いつになくすっきりした目覚めだった。
(そういえば…)
いつもはうなされることが多かった夢。
しかし、今日は――
「誰も、何も見えなかった…」
真っ暗なだけで、何も起こらなかった。
ずっとそこに留まってだけ。
それが一体何を意味しているのか。
もしかすると、何も意味を持たない夢かもしれない。
「気にしすぎ、かな…」
ヒロインは思い出していたイメージを振り払った。
そして、顔を洗うと、できるだけ音を立てないようにして宿を出た。
まだ朝日が上ったばかりの屋外は、薄靄が光を受けてキラキラと輝いていた。
ヒロインは深く息を吸った。
体内に冷たく澄んだ空気が流れ込む。
一度軽く息を止め、ヒロインはそれを吐き出した。
「んー、気持ちいい」
両手を組み、そのままぐーっと腕を頭上に伸ばす。
しばらくその体勢でヒロインは背筋を伸ばした。
こんな穏やかな朝は久しぶりだった。
朝日を目にするのも。
「レノと一緒に住んでたとき以来ね」
起きてすぐダイニングのカーテンを開けて、身体を伸ばす。
そして、朝ご飯の準備をして、レノを起こす。
毎日、朝が来るのが楽しみだった。
「楽しかったな…普通の生活」
きっとそれは、戻らない過去、叶わぬ未来。
「私…もっとレノと一緒にいたかった」
どんなに突き放されても、まだこんなにも思っている。
「…私、あなたが好き」
静まり返っていたヒロインの心に、小さな波が立った。
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