2-12:決別
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クラウドたちを追ってコスモキャニオン付近に車を停めていたタークスの下にスパイからの連絡が入った。
「レノ、ヒロインが見つかった」
「…そうか」
レノはそれだけ言うと、ルードから視線を外した。
(もう俺には関係ない)
レノは自分にそう言い聞かせたが、内心気になって仕方がなかった。
無事なのか。
どこにいるのか。
誰といるのか。
落ち着かない。
そんなレノの心を見透かしたかのように、ルードが事務的な口調で言った。
「ヒロインはコスモキャニオンで保護され、今はクラウドたちといる。バギーが壊れて立ち往生しているそうだ」
レノはほっと胸を撫で下ろした。
クラウドたちといるなら、大丈夫だろう。
「明朝出発するそうだ。この先は――」
「ニブルヘイム、か」
「…あぁ」
レノもルードも、ニブルヘイムには苦い記憶しかない。
特にレノにとっては、大切な人と友人を無くした場所でもある。
自然と顔も曇る。
「あそこには、行きたくないな」
「あぁ」
研究所が崩壊し、ミッドガルに戻ってから数日後。
レノは再びニブルヘイムに戻ることになった。
そこで見たのは、焼き尽くされ、原型を留めていない村と、多数の死体と大勢の怪我人。
その中には、ザックスもいた。
実感がなかった。
大切な人を失い、更に友人まで失うことが。
まるで全て夢の中での出来事のようだった。
そして、二人はいなくなった。
生き残った人間は全て神羅屋敷に運ばれ、二度と帰ってこなかった。
「先輩!ツォンさんから連絡です」
イリーナに呼ばれ、レノとルードは振り返った。
「一度本社に帰還するようにとのことです」
レノとルードは顔を見合わせた。
このタイミングで帰還命令が出るなどありえない。
しかし、命令ならば従わなければならない。
「イリーナ、ヘリを一機回してもらってくれ」
「はい!」
レノはコスモキャニオンの方向を一瞥し、背を向けた。
To be continued...
2008/01/20
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「レノ、ヒロインが見つかった」
「…そうか」
レノはそれだけ言うと、ルードから視線を外した。
(もう俺には関係ない)
レノは自分にそう言い聞かせたが、内心気になって仕方がなかった。
無事なのか。
どこにいるのか。
誰といるのか。
落ち着かない。
そんなレノの心を見透かしたかのように、ルードが事務的な口調で言った。
「ヒロインはコスモキャニオンで保護され、今はクラウドたちといる。バギーが壊れて立ち往生しているそうだ」
レノはほっと胸を撫で下ろした。
クラウドたちといるなら、大丈夫だろう。
「明朝出発するそうだ。この先は――」
「ニブルヘイム、か」
「…あぁ」
レノもルードも、ニブルヘイムには苦い記憶しかない。
特にレノにとっては、大切な人と友人を無くした場所でもある。
自然と顔も曇る。
「あそこには、行きたくないな」
「あぁ」
研究所が崩壊し、ミッドガルに戻ってから数日後。
レノは再びニブルヘイムに戻ることになった。
そこで見たのは、焼き尽くされ、原型を留めていない村と、多数の死体と大勢の怪我人。
その中には、ザックスもいた。
実感がなかった。
大切な人を失い、更に友人まで失うことが。
まるで全て夢の中での出来事のようだった。
そして、二人はいなくなった。
生き残った人間は全て神羅屋敷に運ばれ、二度と帰ってこなかった。
「先輩!ツォンさんから連絡です」
イリーナに呼ばれ、レノとルードは振り返った。
「一度本社に帰還するようにとのことです」
レノとルードは顔を見合わせた。
このタイミングで帰還命令が出るなどありえない。
しかし、命令ならば従わなければならない。
「イリーナ、ヘリを一機回してもらってくれ」
「はい!」
レノはコスモキャニオンの方向を一瞥し、背を向けた。
To be continued...
2008/01/20
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