2-12:決別
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「よかった、ヒロインが元に戻って」
エアリスが胸を撫で下ろす。
ヒロインはエアリスの言葉に首を傾げた。
ゴンガガの記憶は全くと言っていいほど残っていない。
かすかに覚えているのは、レノの苦痛に満ちた表情と研究員の姿をしたセフィロス。
ふいに思い出したレノの最後の表情に、ヒロインの胸が軋む。
「本当びっくりしたよ。突然知らない男と消えたんだからさ。レノってタークスも――」
「ユフィ!」
レノの名前が出た途端、エアリスにしては珍しい大声でユフィを嗜めた。
ユフィもしまったとばかりに手で口を押さえた。
ヒロインはまたレノを傷つけたことを感じ取り、顔を伏せた。
(もう、ダメなのね…)
僅かだった二人の間の亀裂は、今や埋めることが困難であることを知った。
「ヒロイン、長老が何か見せてくれるらしいんだが、一緒に来るか?」
気まずい雰囲気を少しでも和らげようと、クラウドが口を開いた。
クラウドの気遣いはありがたかったが、ヒロインは小さく首を振った。
「ごめんなさい、まだ調子出なくて…私のことは気にしないで、皆で行ってきて」
ブーゲンハーゲンを待たせては失礼だとヒロインが言うと、皆はヒロインを一瞥しつつも部屋を後にした。
一人残ったヒロインは、大きな溜息をついた。
(レノ…)
きっと、もう元の関係には戻れない。
(仕方ないわ…私、普通じゃないもの)
普通の幸せなど願ってはいけない。
何故なら、自分の命は研究員の犠牲によって繋がれたのだから。
レノとの繋がりが切れたことを感じながらも、不思議と涙は流れなかった。
近くにいても遠く離れても互いに傷つけあうぐらいなら、いっそ関係を断ち切るほうがいい。
既に歩む道は違えている。
「大丈夫…一人でも、進める」
ヒロインは胸に手を当て、自分に言い聞かせた。
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エアリスが胸を撫で下ろす。
ヒロインはエアリスの言葉に首を傾げた。
ゴンガガの記憶は全くと言っていいほど残っていない。
かすかに覚えているのは、レノの苦痛に満ちた表情と研究員の姿をしたセフィロス。
ふいに思い出したレノの最後の表情に、ヒロインの胸が軋む。
「本当びっくりしたよ。突然知らない男と消えたんだからさ。レノってタークスも――」
「ユフィ!」
レノの名前が出た途端、エアリスにしては珍しい大声でユフィを嗜めた。
ユフィもしまったとばかりに手で口を押さえた。
ヒロインはまたレノを傷つけたことを感じ取り、顔を伏せた。
(もう、ダメなのね…)
僅かだった二人の間の亀裂は、今や埋めることが困難であることを知った。
「ヒロイン、長老が何か見せてくれるらしいんだが、一緒に来るか?」
気まずい雰囲気を少しでも和らげようと、クラウドが口を開いた。
クラウドの気遣いはありがたかったが、ヒロインは小さく首を振った。
「ごめんなさい、まだ調子出なくて…私のことは気にしないで、皆で行ってきて」
ブーゲンハーゲンを待たせては失礼だとヒロインが言うと、皆はヒロインを一瞥しつつも部屋を後にした。
一人残ったヒロインは、大きな溜息をついた。
(レノ…)
きっと、もう元の関係には戻れない。
(仕方ないわ…私、普通じゃないもの)
普通の幸せなど願ってはいけない。
何故なら、自分の命は研究員の犠牲によって繋がれたのだから。
レノとの繋がりが切れたことを感じながらも、不思議と涙は流れなかった。
近くにいても遠く離れても互いに傷つけあうぐらいなら、いっそ関係を断ち切るほうがいい。
既に歩む道は違えている。
「大丈夫…一人でも、進める」
ヒロインは胸に手を当て、自分に言い聞かせた。
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