2-12:決別
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レノとクラウドは一触即発の状態で睨み合っていた。
二人の殺気は周囲の空気までも凍てつかせた。
息をすることすら憚られ、皆固唾を飲んで二人を見ている。
「先輩!クラウドたちが――あっ!」
イリーナの声に気を取られ、レノは一瞬クラウドから目を離した。
クラウドがその好機を逃すはずもなく、一気に間を詰める。
レノは咄嗟の判断で振り下ろされたクラウドの剣をロッドで受けた。
そして、上手く力の方向を変えて受け流す。
その数秒の間、レノはクラウドの剣を至近距離ではっきりと見た。
(確かあいつの――)
レノは目を見開いた。
初めてクラウドの剣を見たときの違和感の謎が解けた。
「お前、その剣をどこで手に入れた?」
レノの問いに、クラウドが眉をひそめる。
「お前、ザックスを知って――」
レノは言葉を切り、自分に迫るもう一つの殺気に対しロッドを振るった。
「ティファ!」
エアリスが叫んだ。
「私が相手になるわ!」
ティファがレノに対して構える。
レノにはそのティファの行動がとても不自然に見えた。
ヒロインのことで怒っているわけではない。
そして、ティファから読み取れるのは、怒りというより不安だった。
しかし、何故?
新たにもたげた疑問に戦意を喪失したレノは、ロッドを収めた。
「――やめだ」
レノはタバコに火を点けると、クラウドたちに背を向けた。
「撤収するぞ、と」
「逃げるのか?」
クラウドの鋭い睨みを背に受け、レノは足を止めた。
「これ以上ヒロインに関わるな」
「お前に命令される覚えはないぞ、と」
振り返ったレノは、静かな怒りをクラウドに向けた。
しかし、それも一瞬。
レノは一転して笑みを浮かべ言った。
「心配しなくても、金輪際関わらないぞ、と」
(ヒロインはもう――)
レノは誰にも気付かれないよう、唇を噛んだ。
(ヒロインは、俺を必要としていない)
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二人の殺気は周囲の空気までも凍てつかせた。
息をすることすら憚られ、皆固唾を飲んで二人を見ている。
「先輩!クラウドたちが――あっ!」
イリーナの声に気を取られ、レノは一瞬クラウドから目を離した。
クラウドがその好機を逃すはずもなく、一気に間を詰める。
レノは咄嗟の判断で振り下ろされたクラウドの剣をロッドで受けた。
そして、上手く力の方向を変えて受け流す。
その数秒の間、レノはクラウドの剣を至近距離ではっきりと見た。
(確かあいつの――)
レノは目を見開いた。
初めてクラウドの剣を見たときの違和感の謎が解けた。
「お前、その剣をどこで手に入れた?」
レノの問いに、クラウドが眉をひそめる。
「お前、ザックスを知って――」
レノは言葉を切り、自分に迫るもう一つの殺気に対しロッドを振るった。
「ティファ!」
エアリスが叫んだ。
「私が相手になるわ!」
ティファがレノに対して構える。
レノにはそのティファの行動がとても不自然に見えた。
ヒロインのことで怒っているわけではない。
そして、ティファから読み取れるのは、怒りというより不安だった。
しかし、何故?
新たにもたげた疑問に戦意を喪失したレノは、ロッドを収めた。
「――やめだ」
レノはタバコに火を点けると、クラウドたちに背を向けた。
「撤収するぞ、と」
「逃げるのか?」
クラウドの鋭い睨みを背に受け、レノは足を止めた。
「これ以上ヒロインに関わるな」
「お前に命令される覚えはないぞ、と」
振り返ったレノは、静かな怒りをクラウドに向けた。
しかし、それも一瞬。
レノは一転して笑みを浮かべ言った。
「心配しなくても、金輪際関わらないぞ、と」
(ヒロインはもう――)
レノは誰にも気付かれないよう、唇を噛んだ。
(ヒロインは、俺を必要としていない)
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