2-12:決別
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研究員の姿を模していたセフィロスが消え、ヒロインは再び一人になった。
レノに突き放され、孤独な心が縋ったのは、研究員ではなくセフィロスだったという真実がヒロインを容赦なく追い詰める。
「わかってたのに…」
研究員は自分の目の前で息を引き取った。
それを頭では嫌というほど理解していたはずだったのに――
「私が、逃げたから…」
ヒロインは両手で顔を覆った。
一時の苦痛から逃れるために取った選択は、結果レノを傷つけた。
自分のことしか考えていなかったことに、ヒロインは激しく自己嫌悪した。
そして、また自分の行動が多くの災いを撒こうとしている。
「セフィロス…ジェノバ…」
ヒロインは拳を握った。
自分の身体を使って何かよくないことを起こそうとしているのは、はっきりしていた。
「これ以上、好きにはさせない」
ヒロインは上を睨み付けた。
「あなたに私は渡さない。身体は返してもらうわ」
そう言い放ったと同時に、突然光がヒロインを襲った。
目が眩み、一瞬で視界が白くなった。
平衡感覚は疾うになかったが、それでもヒロインは倒れまいと必死に足に力を入れて立っていた。
それからどれぐらい経ったのか、ヒロインは足の裏に伝わる感触で、自分が地面に立っていることに気付いた。
「戻った…?」
まだ視覚は完全に戻っていなかったが、ヒロインは自分の身体の支配権を取り戻したことを感じていた。
「なかなかしぶといな」
「セフィロス…!」
ヒロインは憎悪を込めて、名を呼んだ。
「まぁいい。リユニオンは始まっている」
「リユニオン?」
まだぼんやりする視界の中心で、セフィロスはヒロインの問いには答えず、ふっと笑い、姿を消した。
「私はお前を諦めないぞ」
セフィロスの妖しい笑みにヒロインは背筋が凍る思いだった。
(…もう逃げない)
今まで気丈に立っていたヒロインだったが、そこで意識が途切れた。
.
レノに突き放され、孤独な心が縋ったのは、研究員ではなくセフィロスだったという真実がヒロインを容赦なく追い詰める。
「わかってたのに…」
研究員は自分の目の前で息を引き取った。
それを頭では嫌というほど理解していたはずだったのに――
「私が、逃げたから…」
ヒロインは両手で顔を覆った。
一時の苦痛から逃れるために取った選択は、結果レノを傷つけた。
自分のことしか考えていなかったことに、ヒロインは激しく自己嫌悪した。
そして、また自分の行動が多くの災いを撒こうとしている。
「セフィロス…ジェノバ…」
ヒロインは拳を握った。
自分の身体を使って何かよくないことを起こそうとしているのは、はっきりしていた。
「これ以上、好きにはさせない」
ヒロインは上を睨み付けた。
「あなたに私は渡さない。身体は返してもらうわ」
そう言い放ったと同時に、突然光がヒロインを襲った。
目が眩み、一瞬で視界が白くなった。
平衡感覚は疾うになかったが、それでもヒロインは倒れまいと必死に足に力を入れて立っていた。
それからどれぐらい経ったのか、ヒロインは足の裏に伝わる感触で、自分が地面に立っていることに気付いた。
「戻った…?」
まだ視覚は完全に戻っていなかったが、ヒロインは自分の身体の支配権を取り戻したことを感じていた。
「なかなかしぶといな」
「セフィロス…!」
ヒロインは憎悪を込めて、名を呼んだ。
「まぁいい。リユニオンは始まっている」
「リユニオン?」
まだぼんやりする視界の中心で、セフィロスはヒロインの問いには答えず、ふっと笑い、姿を消した。
「私はお前を諦めないぞ」
セフィロスの妖しい笑みにヒロインは背筋が凍る思いだった。
(…もう逃げない)
今まで気丈に立っていたヒロインだったが、そこで意識が途切れた。
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