2-11:孤独
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ヒロインはクラウドの運転するバギーにユフィ、ケット・シーと乗ることになった。
少しずつ空が白み始め、寒さが和らいできている。
ヒロインの横に乗るユフィは、疲れのためかヒロインの膝を枕に穏やかな寝息を立てていた。
「クラウド、運転代わろうか?」
「いや、大丈夫だ。それより――」
バックミラー越しにクラウドと目が合った。
「ゴールドソーサーで何かあったんじゃないのか?」
ヒロインはクラウドの言葉に息を呑んだ。
とても誤魔化せそうにない。
ヒロインは観念して、無理にふっと笑った。
「もう会えないと思っていた人に会って、大切な人を裏切って無くした――それだけよ」
簡潔にまとめられた言葉は無感情だった。
一度吐き出してみても、まだ自分の言葉が現実に起こったことなのだと実感できない。
まだ夢の中を漂っているような気分だった。
「いいのか?」
そうクラウドに問われ、ヒロインは首を振った。
「わからない。でも、もうどうでもいいの」
「どうでもいいて…全然そんな顔には見えへんけどなぁ」
振り返ったケット・シーが怪訝そうに眉をひそめる。
そんなにひどい顔をしているのだろうか?
何も感じていないのに?
「ほんまは寂しいんとちゃいますか?」
ケット・シーの言葉にヒロインは目を瞬いた。
寂しい?
どうして?
「――よく、わからない」
クラウドとケット・シーが困ったように顔を見合わせた。
ヒロインも二人の視線を避けるように、後ろに流れていく景色に視線を向けた。
会話はそれ以上続かなかった。
完全に日が上り、辺りは明るくなっていたが、ヒロインの心は一向に晴れなかった。
(これから、どうしたらいいんだろう…)
状況に流され、まだクラウドたちと一緒にいるが、本当に自分はここにいていいのだろうか?
考え込もうとしたヒロインの目に、壊れた魔晄炉が飛び込んできた。
.
少しずつ空が白み始め、寒さが和らいできている。
ヒロインの横に乗るユフィは、疲れのためかヒロインの膝を枕に穏やかな寝息を立てていた。
「クラウド、運転代わろうか?」
「いや、大丈夫だ。それより――」
バックミラー越しにクラウドと目が合った。
「ゴールドソーサーで何かあったんじゃないのか?」
ヒロインはクラウドの言葉に息を呑んだ。
とても誤魔化せそうにない。
ヒロインは観念して、無理にふっと笑った。
「もう会えないと思っていた人に会って、大切な人を裏切って無くした――それだけよ」
簡潔にまとめられた言葉は無感情だった。
一度吐き出してみても、まだ自分の言葉が現実に起こったことなのだと実感できない。
まだ夢の中を漂っているような気分だった。
「いいのか?」
そうクラウドに問われ、ヒロインは首を振った。
「わからない。でも、もうどうでもいいの」
「どうでもいいて…全然そんな顔には見えへんけどなぁ」
振り返ったケット・シーが怪訝そうに眉をひそめる。
そんなにひどい顔をしているのだろうか?
何も感じていないのに?
「ほんまは寂しいんとちゃいますか?」
ケット・シーの言葉にヒロインは目を瞬いた。
寂しい?
どうして?
「――よく、わからない」
クラウドとケット・シーが困ったように顔を見合わせた。
ヒロインも二人の視線を避けるように、後ろに流れていく景色に視線を向けた。
会話はそれ以上続かなかった。
完全に日が上り、辺りは明るくなっていたが、ヒロインの心は一向に晴れなかった。
(これから、どうしたらいいんだろう…)
状況に流され、まだクラウドたちと一緒にいるが、本当に自分はここにいていいのだろうか?
考え込もうとしたヒロインの目に、壊れた魔晄炉が飛び込んできた。
.