2-11:孤独
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コンコン。
花火の音に交ざって聞こえたドアをノックする音にヒロインは弾かれたように顔を上げた。
胸が早鐘を打つ。
レノが、戻ってきたのかもしれない。
ドキドキと落ち着かない心を鎮めようとするが、一向に収まらない。
ヒロインが返事をするのを躊躇していると、催促するようにもう一度ドアが叩かれた。
ヒロインは慌ててベッドから下りた。
そして、胸の前で手を組み、一度深呼吸をした。
「…どうぞ」
しかし、ヒロインの期待に反して、入ってきたのは見知らぬ男性だった。
儚い希望に縋った自分の愚かさを心で笑いながらも、レノではなかったことに安堵し、胸を撫で下ろした。
落ち着きを取り戻したヒロインは、男性に用件を尋ねた。
「ディオから、あなたを仲間の元にお連れするよう言われて参りました」
『ディオ』という名前に心当たりがないヒロインは、男に警戒心を抱いた。
「…本当に?」
慇懃な態度を取る男性に対し失礼かとも思ったが、ヒロインは疑いの眼差しを向けた。
それに気付いたのか、男性が苦笑する。
「警戒しなくても大丈夫だと言っても無理でしょうね。そうですね…」
男性が思案するように手を顎に添え、視線を上方に向けた。
「――タークスのイリーナ様から承った、と言えば信じていただけますか?」
男性の口から出た思いがけない名前に、ヒロインは目を丸くした。
(そういえば…)
ヒロインはレノが「クラウドたちに言っておく」と言っていたのを思い出した。
恐らくレノがイリーナに頼んだに違いない。
「はい。すみません、疑ったりして」
「いえ、構いませんよ」
男性は気を悪くした様子もなく微笑んでいた。
ヒロインは軽く頭を下げた。
そして、先導する男性に続いて部屋を後にした。
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花火の音に交ざって聞こえたドアをノックする音にヒロインは弾かれたように顔を上げた。
胸が早鐘を打つ。
レノが、戻ってきたのかもしれない。
ドキドキと落ち着かない心を鎮めようとするが、一向に収まらない。
ヒロインが返事をするのを躊躇していると、催促するようにもう一度ドアが叩かれた。
ヒロインは慌ててベッドから下りた。
そして、胸の前で手を組み、一度深呼吸をした。
「…どうぞ」
しかし、ヒロインの期待に反して、入ってきたのは見知らぬ男性だった。
儚い希望に縋った自分の愚かさを心で笑いながらも、レノではなかったことに安堵し、胸を撫で下ろした。
落ち着きを取り戻したヒロインは、男性に用件を尋ねた。
「ディオから、あなたを仲間の元にお連れするよう言われて参りました」
『ディオ』という名前に心当たりがないヒロインは、男に警戒心を抱いた。
「…本当に?」
慇懃な態度を取る男性に対し失礼かとも思ったが、ヒロインは疑いの眼差しを向けた。
それに気付いたのか、男性が苦笑する。
「警戒しなくても大丈夫だと言っても無理でしょうね。そうですね…」
男性が思案するように手を顎に添え、視線を上方に向けた。
「――タークスのイリーナ様から承った、と言えば信じていただけますか?」
男性の口から出た思いがけない名前に、ヒロインは目を丸くした。
(そういえば…)
ヒロインはレノが「クラウドたちに言っておく」と言っていたのを思い出した。
恐らくレノがイリーナに頼んだに違いない。
「はい。すみません、疑ったりして」
「いえ、構いませんよ」
男性は気を悪くした様子もなく微笑んでいた。
ヒロインは軽く頭を下げた。
そして、先導する男性に続いて部屋を後にした。
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