2-9:渇望
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簡単に現場検証した2人は、先に入手した情報に誤りがないことをツォンに報告した。
「そうか…そうなると、これ以上ヒロインをセフィロスに近付けるわけにいかんな」
ツォンが眉間に皺を寄せた。
「クラウドたちが宿にいることは確認しています。確保、しますか?」
レノは軽く眉を上げ、イリーナを見た。
ヒロインが神羅に戻っても、セフィロスから遠ざかるだけで、ヒロイン自身が危険であることに変わりはない。
イリーナはレノの視線に気付いているはずなのに、一度もレノを見ようとしなかった。
最終判断をツォンに預けた3人は、ツォンの口元を注視した。
「待ちたまえ」
声の聞こえた方――運搬船のタラップを優雅な足取りで下りるルーファウスがいた。
「ヒロインは捕まえなくていい」
「何故ですか?」
タークス全員の疑問をツォンがルーファウスに尋ねた。
「彼女自身が協力したいと申し出るまで、武力による確保はしない――そういう約束だ」
レノはすっと目を細めた。
「その『約束』をするために、ヒロインを呼んだんですか?」
「まぁそういうことだ、レノ」
腹の内を一切見せず、ククッと笑うルーファウスを、ツォンの手前それ以上追求するわけにもいかず、レノはおとなしく引き下がった。
「ところで、この船にクラウドとセフィロスの侵入を許したそうだな」
ルーファウスの瞳に冷たい光が宿った。
が、その視線を向けられたのはタークスではなく、ルーファウスの後ろにいたハイデッカーだった。
ハイデッカー自身も、まさか自分が叱責されるとは思ってもみなかったらしい。
初めこそ鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていたが、次第に怒りで顔を赤くしていった。
「さて、ツォン。そろそろ出発しようか」
怒りで震えるハイデッカーを残し、ルーファウスとツォンはヘリポートに歩いて行った。
「さ、俺たちも場所変えるぞ、と」
「え?」
戸惑うイリーナの手を引いて、レノとルードは港を後にした。
一人残されたハイデッカーは、怒りを運搬船の乗組員にぶつけるしかなかった。
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「そうか…そうなると、これ以上ヒロインをセフィロスに近付けるわけにいかんな」
ツォンが眉間に皺を寄せた。
「クラウドたちが宿にいることは確認しています。確保、しますか?」
レノは軽く眉を上げ、イリーナを見た。
ヒロインが神羅に戻っても、セフィロスから遠ざかるだけで、ヒロイン自身が危険であることに変わりはない。
イリーナはレノの視線に気付いているはずなのに、一度もレノを見ようとしなかった。
最終判断をツォンに預けた3人は、ツォンの口元を注視した。
「待ちたまえ」
声の聞こえた方――運搬船のタラップを優雅な足取りで下りるルーファウスがいた。
「ヒロインは捕まえなくていい」
「何故ですか?」
タークス全員の疑問をツォンがルーファウスに尋ねた。
「彼女自身が協力したいと申し出るまで、武力による確保はしない――そういう約束だ」
レノはすっと目を細めた。
「その『約束』をするために、ヒロインを呼んだんですか?」
「まぁそういうことだ、レノ」
腹の内を一切見せず、ククッと笑うルーファウスを、ツォンの手前それ以上追求するわけにもいかず、レノはおとなしく引き下がった。
「ところで、この船にクラウドとセフィロスの侵入を許したそうだな」
ルーファウスの瞳に冷たい光が宿った。
が、その視線を向けられたのはタークスではなく、ルーファウスの後ろにいたハイデッカーだった。
ハイデッカー自身も、まさか自分が叱責されるとは思ってもみなかったらしい。
初めこそ鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていたが、次第に怒りで顔を赤くしていった。
「さて、ツォン。そろそろ出発しようか」
怒りで震えるハイデッカーを残し、ルーファウスとツォンはヘリポートに歩いて行った。
「さ、俺たちも場所変えるぞ、と」
「え?」
戸惑うイリーナの手を引いて、レノとルードは港を後にした。
一人残されたハイデッカーは、怒りを運搬船の乗組員にぶつけるしかなかった。
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