2-8:交錯
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「あー、ほら!ヒロインが無事でよかったじゃん!」
ユフィが重い空気を少しでも和らげようと明るい声を上げたが、それも空振りに終わった。
しゅんとしたユフィを見て、ヒロインは拳を握った。
「ユフィ、ありがとう」
ユフィがはっとして顔を上げた。
ヒロインは意を決して、真っ直ぐ皆を見た。
「皆に、聞いてほしいことがあるの」
ヒロインは服を捲り上げた。
全員がぎょっとして、ヒロインから慌てて視線を反らした。
「これが、私が実験体だった証拠」
ヒロインは背を向け、腰にある逆さ星の刺青を見せた。
「10年前、私は自分の命を繋ぐためにジェノバを受け入れたの」
白の研究所から逃げ出し、瀕死の重傷だったところを宝条の力で生き長らえたこと。
それから白の研究所で、実験体として過ごしたことを話した。
「16のときだったかな。神羅に引き取られて、潜入捜査員として働きだしたのは――」
話をするうちに、氷解するように記憶が蘇ってくる。
不思議な感覚に陥りながら、ヒロインは記憶を辿った。
「5年前、生き残った研究員が私の中にいるジェノバを覚醒させようとして――」
自ら辛い記憶に触れ、ヒロインは言葉を切った。
そうでもしなければ、感情に流されるまま、泣き出してしまいそうだった。
「死んだの」
最後は自分にも言い聞かせるように、ヒロインは強く言い切った。
「そのとき、セフィロスが現れた」
ヒロインは涙を堪えるのに必死で、クラウドの言葉に頷くことしかできなかった。
それを察してか、クラウドがヒロインの後を継いで話を始めた。
「あのニブルヘイムの事件の少し前だったらしい。セフィロスはヒロインを助ける代わりに、条件を出した」
「条件?」
エアリスが首を傾げる。
「どんな条件だったかは覚えてないらしいが…恐らく、ヒロインの力が目当てだろう。そして、神羅も」
クラウドが長い息を吐き出した。
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ユフィが重い空気を少しでも和らげようと明るい声を上げたが、それも空振りに終わった。
しゅんとしたユフィを見て、ヒロインは拳を握った。
「ユフィ、ありがとう」
ユフィがはっとして顔を上げた。
ヒロインは意を決して、真っ直ぐ皆を見た。
「皆に、聞いてほしいことがあるの」
ヒロインは服を捲り上げた。
全員がぎょっとして、ヒロインから慌てて視線を反らした。
「これが、私が実験体だった証拠」
ヒロインは背を向け、腰にある逆さ星の刺青を見せた。
「10年前、私は自分の命を繋ぐためにジェノバを受け入れたの」
白の研究所から逃げ出し、瀕死の重傷だったところを宝条の力で生き長らえたこと。
それから白の研究所で、実験体として過ごしたことを話した。
「16のときだったかな。神羅に引き取られて、潜入捜査員として働きだしたのは――」
話をするうちに、氷解するように記憶が蘇ってくる。
不思議な感覚に陥りながら、ヒロインは記憶を辿った。
「5年前、生き残った研究員が私の中にいるジェノバを覚醒させようとして――」
自ら辛い記憶に触れ、ヒロインは言葉を切った。
そうでもしなければ、感情に流されるまま、泣き出してしまいそうだった。
「死んだの」
最後は自分にも言い聞かせるように、ヒロインは強く言い切った。
「そのとき、セフィロスが現れた」
ヒロインは涙を堪えるのに必死で、クラウドの言葉に頷くことしかできなかった。
それを察してか、クラウドがヒロインの後を継いで話を始めた。
「あのニブルヘイムの事件の少し前だったらしい。セフィロスはヒロインを助ける代わりに、条件を出した」
「条件?」
エアリスが首を傾げる。
「どんな条件だったかは覚えてないらしいが…恐らく、ヒロインの力が目当てだろう。そして、神羅も」
クラウドが長い息を吐き出した。
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