2-8:交錯
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イリーナとツォンは先に店を出て、社長が乗るという運搬船の点検に向かった。
それが終わってから指示を受ける予定になっているレノは、一人バーで酒を飲みながら寛いでいた。
そのレノの耳に、ささやかなドアベルの音が届いた。
チリリーン、と軽やかな音が新たな客の来訪を告げる。
レノは軽く振り返り、ドア付近に目を向けた。
入ってきたのは、青の制服を着た一般兵だった。
レノは相手を確認すると、視線を戻した。
「おい」
突然背後から聞こえた殺気混じりの声に、レノの身体がぴくっと反応した。
同時にロッドにも手を伸ばす。
仕事柄絡まれるのは慣れている。
「何か用か、と」
話し掛けると同時に、グラスにかすかに映る相手の姿を確認した。
(さっきの、一般兵か?)
ついに同じ会社の奴にまで恨みを買うようになったか。
自分の素行の悪さは自覚しているが、まさかここまでとは。
くだらないことを考えていると、一般兵がマスクをずらした。
「ヒロインはどこだ?」
見知った相手の顔に、レノは目を丸くした。
「クラウド…はっ、まさか神羅兵に変装とはな」
おどけた仕草で感心してみせるが、クラウドの眉根は寄せられたままだった。
冗談の通じない奴。
と、口の中で言葉を転がして、飲み込んだ。
「で、何の用だ?」
レノはくるっと椅子を回転させ、クラウドに向き直った。
「ヒロインがまだ戻らない」
レノは軽く眉を上げた。
ヒロインをルーファウスの元に連れていってから、かれこれ2時間以上経っている。
何かあったのだろうか。
レノは手にしていたライターの蓋を親指で弾いて開けた。
パチン、と独特の軽い音が静かなバーに響く。
落ち着かない。
人差し指で押して蓋を閉めると、ライターがまたパチンと音を立てた。
「エアリスから聞いた。お前が連れていったんだろ?ヒロインはどこだ?」
.
それが終わってから指示を受ける予定になっているレノは、一人バーで酒を飲みながら寛いでいた。
そのレノの耳に、ささやかなドアベルの音が届いた。
チリリーン、と軽やかな音が新たな客の来訪を告げる。
レノは軽く振り返り、ドア付近に目を向けた。
入ってきたのは、青の制服を着た一般兵だった。
レノは相手を確認すると、視線を戻した。
「おい」
突然背後から聞こえた殺気混じりの声に、レノの身体がぴくっと反応した。
同時にロッドにも手を伸ばす。
仕事柄絡まれるのは慣れている。
「何か用か、と」
話し掛けると同時に、グラスにかすかに映る相手の姿を確認した。
(さっきの、一般兵か?)
ついに同じ会社の奴にまで恨みを買うようになったか。
自分の素行の悪さは自覚しているが、まさかここまでとは。
くだらないことを考えていると、一般兵がマスクをずらした。
「ヒロインはどこだ?」
見知った相手の顔に、レノは目を丸くした。
「クラウド…はっ、まさか神羅兵に変装とはな」
おどけた仕草で感心してみせるが、クラウドの眉根は寄せられたままだった。
冗談の通じない奴。
と、口の中で言葉を転がして、飲み込んだ。
「で、何の用だ?」
レノはくるっと椅子を回転させ、クラウドに向き直った。
「ヒロインがまだ戻らない」
レノは軽く眉を上げた。
ヒロインをルーファウスの元に連れていってから、かれこれ2時間以上経っている。
何かあったのだろうか。
レノは手にしていたライターの蓋を親指で弾いて開けた。
パチン、と独特の軽い音が静かなバーに響く。
落ち着かない。
人差し指で押して蓋を閉めると、ライターがまたパチンと音を立てた。
「エアリスから聞いた。お前が連れていったんだろ?ヒロインはどこだ?」
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