2-7:提案
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依然として納得がいかないというイリーナの態度に、ツォンがまた溜息をついた。
「レノ、イリーナも仲間だ。話してやれ」
「面倒なんでお断わりしますよ、と」
一方的に噛み付かれ、否定され、それがますますレノのストレスを煽った。
わかっていることを確認されるような言い方も気に入らない。
むしゃくしゃする感情を顕にし、レノは乱暴にポケットからタバコを取り出してくわえた。
一気に冷え込んだ空気に居心地の悪さを感じたのか、イリーナがしゅんと項垂れてしまった。
横目でそれを見ていたレノは、大人気なかったと反省した。
ヒロインのことになるとついムキになってしまう。
レノは軽く舌打ちし、吸い始めたばかりのタバコを灰皿に押しつけた。
「…ヒロインがタークスにいたのは5年前。それも少しの間だったけどな」
イリーナが顔を上げた。
「強情で、強がってて、絶対に人に弱みを見せなかったな」
レノは頬杖をついて、5年前の出来事を回想した。
ヒロインが潜入捜査を止め、タークスに入った経緯。
ヒロインがある研究所の実験のプロトタイプであり、ジェノバ細胞を持っていること。
研究員という研究所の生き残りがヒロインのその力を覚醒させようと画策していたこと。
そして――
5年前に起きた白の研究所での事件。
レノは記憶を思い起こしながら、感情を交えず、イリーナにそれを掻い摘んで話した。
「だからまぁ、『彼女』なのかは微妙なとこだぞ、と」
「そう、だったんですか…すみません、生意気なこと言って」
話を聞き終えたイリーナが頭を下げた。
よくも悪くも素直な後輩にレノは苦笑する。
そして、これでいいかとツォンに目で問うた。
ツォンが小さく頷いたのを確認し、レノはタバコに火を点けた。
(…ヒロイン)
社長と一緒にいるヒロインを案じ、レノは煙と溜息を吐き出した。
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「レノ、イリーナも仲間だ。話してやれ」
「面倒なんでお断わりしますよ、と」
一方的に噛み付かれ、否定され、それがますますレノのストレスを煽った。
わかっていることを確認されるような言い方も気に入らない。
むしゃくしゃする感情を顕にし、レノは乱暴にポケットからタバコを取り出してくわえた。
一気に冷え込んだ空気に居心地の悪さを感じたのか、イリーナがしゅんと項垂れてしまった。
横目でそれを見ていたレノは、大人気なかったと反省した。
ヒロインのことになるとついムキになってしまう。
レノは軽く舌打ちし、吸い始めたばかりのタバコを灰皿に押しつけた。
「…ヒロインがタークスにいたのは5年前。それも少しの間だったけどな」
イリーナが顔を上げた。
「強情で、強がってて、絶対に人に弱みを見せなかったな」
レノは頬杖をついて、5年前の出来事を回想した。
ヒロインが潜入捜査を止め、タークスに入った経緯。
ヒロインがある研究所の実験のプロトタイプであり、ジェノバ細胞を持っていること。
研究員という研究所の生き残りがヒロインのその力を覚醒させようと画策していたこと。
そして――
5年前に起きた白の研究所での事件。
レノは記憶を思い起こしながら、感情を交えず、イリーナにそれを掻い摘んで話した。
「だからまぁ、『彼女』なのかは微妙なとこだぞ、と」
「そう、だったんですか…すみません、生意気なこと言って」
話を聞き終えたイリーナが頭を下げた。
よくも悪くも素直な後輩にレノは苦笑する。
そして、これでいいかとツォンに目で問うた。
ツォンが小さく頷いたのを確認し、レノはタバコに火を点けた。
(…ヒロイン)
社長と一緒にいるヒロインを案じ、レノは煙と溜息を吐き出した。
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