2-7:提案
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ところで社長。これから俺はどうしたらいいんですか、と」
ルーファウスに付き添い、軍施設内の幹部用の部屋まで来たレノだったが、任務はジュノンまでルーファウスに同行すること。
先の予定がないレノは、困って頭を掻いた。
ここまで来て、ミッドガルにとんぼ返りではやりきれない。
いっそ他のメンバーに合流して――
そんなレノの心を見透かしたように、ルーファウスが意地の悪い笑みを浮かべた。
「このまま帰れと言ったところで、素直に従う気はないのだろう?」
「…まぁ」
バカ正直に答えてしまい、レノは頬を掻いた。
ルーファウスが喉を鳴らして笑った。
「ククッ…お前のような男が一番信用できる」
よく言えば、裏表がない。
悪く言えば、バカ。
誉められているのか貶されているのか判断しかね、レノは頭を掻いた。
「他のメンバーに合流して、セフィロスを追ってくれ」
「了解、と」
とにもかくにもやっと外出許可が出たレノは、嬉々として部屋を後にしようとした。
「…レノ、一つ頼まれてくれないか」
足を止めたレノは、ゆっくりと振り返った。
「何をですか?」
顎に手を添え、考え込んでいる様子のルーファウスに、レノは先を促した。
「ヒロインを、ここに連れてきてくれ」
ざわっとレノの周りの空気が動いた。
己の耳をまず疑ったが、しかし確かにヒロインの名が鼓膜を震わせた。
レノは腹の底から声を絞りだした。
「…何故、ですか?」
レノとヒロインの関係を知らないはずはない。
自分で逃がしたヒロインを自ら捕らえるなど、あまりに酷過ぎるのではないか。
ヒロインが、また傷つく。
レノは爪が食い込む程きつく、拳を握った。
「レノ。何も連行しろと言っているのではない。彼女と、話がしたいだけだ」
それは、いつになく諭すような口調だったが、レノは拳に込めた力を緩めることはなかった。
「――了解」
レノは短く答えただけで、部屋を出た。
.
ルーファウスに付き添い、軍施設内の幹部用の部屋まで来たレノだったが、任務はジュノンまでルーファウスに同行すること。
先の予定がないレノは、困って頭を掻いた。
ここまで来て、ミッドガルにとんぼ返りではやりきれない。
いっそ他のメンバーに合流して――
そんなレノの心を見透かしたように、ルーファウスが意地の悪い笑みを浮かべた。
「このまま帰れと言ったところで、素直に従う気はないのだろう?」
「…まぁ」
バカ正直に答えてしまい、レノは頬を掻いた。
ルーファウスが喉を鳴らして笑った。
「ククッ…お前のような男が一番信用できる」
よく言えば、裏表がない。
悪く言えば、バカ。
誉められているのか貶されているのか判断しかね、レノは頭を掻いた。
「他のメンバーに合流して、セフィロスを追ってくれ」
「了解、と」
とにもかくにもやっと外出許可が出たレノは、嬉々として部屋を後にしようとした。
「…レノ、一つ頼まれてくれないか」
足を止めたレノは、ゆっくりと振り返った。
「何をですか?」
顎に手を添え、考え込んでいる様子のルーファウスに、レノは先を促した。
「ヒロインを、ここに連れてきてくれ」
ざわっとレノの周りの空気が動いた。
己の耳をまず疑ったが、しかし確かにヒロインの名が鼓膜を震わせた。
レノは腹の底から声を絞りだした。
「…何故、ですか?」
レノとヒロインの関係を知らないはずはない。
自分で逃がしたヒロインを自ら捕らえるなど、あまりに酷過ぎるのではないか。
ヒロインが、また傷つく。
レノは爪が食い込む程きつく、拳を握った。
「レノ。何も連行しろと言っているのではない。彼女と、話がしたいだけだ」
それは、いつになく諭すような口調だったが、レノは拳に込めた力を緩めることはなかった。
「――了解」
レノは短く答えただけで、部屋を出た。
.