2-7:提案
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「…ヒロイン」
ルードとイリーナが去って十分な時間が経つと、唐突にツォンがヒロインを呼んだ。
深く考え込んでいたヒロインは、慌てて顔を上げて返事をした。
「社長が、会いたいそうだ」
思いがけないツォンの言葉に、ヒロインの心臓は一度大きく揺れた後、次第に鼓動のペースを上げた。
「どう、して…?」
喉がからからに干上がって、上手く声が出てこない。
周りをすべて凍てつかせる氷の目。
最後にヘリポートで会ったときのルーファウスを思い出し、ヒロインは身体を震わせた。
「どういうことだ?」
クラウドがヒロインを守るように前に立った。
すっとツォンが目を細める。
今にも切り結びそうな一触即発の空気に、ヒロインはクラウドを制した。
そして一歩前に出、一段高い所に立つツォンを見上げる。
ヒロインは一度深く息を吸った。
「理由を、教えてください」
「気になるなら、自分で聞くといい」
ツォンが背中を向け、歩きだした。
「ジュノンで待っている」
ツォンが去った後も、ヒロインはしばらくその方向を見ていた。
(私、どうしたら…)
ルーファウスに会うということは、せっかく逃がしてくれたレノの行為が無駄になる。
さらに、仲間として自分を迎えてくれたクラウドたちへの裏切り行為のようで後ろめたい。
しかし、今捕まえずに会いたいというのはどういうことだろう。
ヒロインは口元に手をやり、考え込んだ。
「ヒロイン、あいつの言ったことは気にするな」
ぽんと、クラウドの手が肩に置かれた。
「そう、ね」
ヒロインは一旦思考を断ち切り、振り返ってクラウドに微笑んだ。
「もうすぐ出口だ。ジュノンで合流しよう」
クラウドたちが出発して少し間を置いて、ヒロインたちもジュノンへと向かった。
道中、ヒロインはツォンの言葉の真意を図りかねていた。
なぜ、会いたいなどと言ってきたのか。
ティファとバレットの話に適度に相槌を打ちながらも、ヒロインはそればかりを考えていた。
(どうしよう…)
結局答えがないまま、ジュノンに到着した。
.
ルードとイリーナが去って十分な時間が経つと、唐突にツォンがヒロインを呼んだ。
深く考え込んでいたヒロインは、慌てて顔を上げて返事をした。
「社長が、会いたいそうだ」
思いがけないツォンの言葉に、ヒロインの心臓は一度大きく揺れた後、次第に鼓動のペースを上げた。
「どう、して…?」
喉がからからに干上がって、上手く声が出てこない。
周りをすべて凍てつかせる氷の目。
最後にヘリポートで会ったときのルーファウスを思い出し、ヒロインは身体を震わせた。
「どういうことだ?」
クラウドがヒロインを守るように前に立った。
すっとツォンが目を細める。
今にも切り結びそうな一触即発の空気に、ヒロインはクラウドを制した。
そして一歩前に出、一段高い所に立つツォンを見上げる。
ヒロインは一度深く息を吸った。
「理由を、教えてください」
「気になるなら、自分で聞くといい」
ツォンが背中を向け、歩きだした。
「ジュノンで待っている」
ツォンが去った後も、ヒロインはしばらくその方向を見ていた。
(私、どうしたら…)
ルーファウスに会うということは、せっかく逃がしてくれたレノの行為が無駄になる。
さらに、仲間として自分を迎えてくれたクラウドたちへの裏切り行為のようで後ろめたい。
しかし、今捕まえずに会いたいというのはどういうことだろう。
ヒロインは口元に手をやり、考え込んだ。
「ヒロイン、あいつの言ったことは気にするな」
ぽんと、クラウドの手が肩に置かれた。
「そう、ね」
ヒロインは一旦思考を断ち切り、振り返ってクラウドに微笑んだ。
「もうすぐ出口だ。ジュノンで合流しよう」
クラウドたちが出発して少し間を置いて、ヒロインたちもジュノンへと向かった。
道中、ヒロインはツォンの言葉の真意を図りかねていた。
なぜ、会いたいなどと言ってきたのか。
ティファとバレットの話に適度に相槌を打ちながらも、ヒロインはそればかりを考えていた。
(どうしよう…)
結局答えがないまま、ジュノンに到着した。
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