2-6:恋慕
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「ねぇ、クラウド」
切り出そうか、止めようか。
話掛けたものの、踏ん切りがつかず、ヒロインは一旦言葉を切った。
「何だ?」
クラウドの魔晄の目がヒロインを見つめる。
躊躇っているのを見透かされたのか、クラウドが目で暗に先を促した。
「…セフィロスって、どんな人?」
「何故そんなことを聞く?」
クラウドの目が一瞬細くなった。
クラウドとセフィロスの因縁を考えれば仕方のないことかもしれなかったが、切り出した以上ヒロインも後には引けなかった。
「エアリスとティファに聞いたの。ニブルヘイムであったこと…私、その前にセフィロスに会ってるの」
クラウドの目が大きく見開かれた。
クラウドは何も言わなかったが、ヒロインに興味を持ったのは確かだった。
ヒロインは小さく息を吐くと、5年前の話を始めた。
「16でタークスの工作員になるまでは、ある研究所の実験体だったの」
潜入捜査をしていたこと、ある任務以降はタークスとして働いていたこと。
「エアリスに会ったのも、そのとき」
当時のエアリスとザックスを思い出し、ヒロインの顔が自然とほころぶ。
「しばらくして、研究所の生き残りの人が現れて――そのとき、私の中に眠るジェノバ細胞を目覚めさせるって、彼が言ったの」
淡々と語りながらも、研究員のことを思うとヒロインは冷静ではいられなかった。
また感情のコントロールが利かなくなりそうで、恐怖すら感じる。
精一杯感情を押し殺して、ヒロインは話を続けた。
「レノにも、皆にも迷惑掛けて――もうダメだって思ったから、一人で研究所に向かった」
研究所にレノが助けに来てくれたこと、神羅に命を狙われていたこと。
そして――
「もう死んだと思った。死んでもいいって、思ってた。そこに――」
「セフィロスが現れた、か」
ヒロインは小さく頷いた。
「助ける代わりに、条件があるって言ってた」
「条件?」
クラウドが怪訝そうに眉をひそめた。
「それが、それ以降何も覚えてないの。クラウドにセフィロスのことを聞けば、思い出すきっかけになるんじゃないかと思って…」
ヒロインは期待を込め、クラウドの方を向いた。
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切り出そうか、止めようか。
話掛けたものの、踏ん切りがつかず、ヒロインは一旦言葉を切った。
「何だ?」
クラウドの魔晄の目がヒロインを見つめる。
躊躇っているのを見透かされたのか、クラウドが目で暗に先を促した。
「…セフィロスって、どんな人?」
「何故そんなことを聞く?」
クラウドの目が一瞬細くなった。
クラウドとセフィロスの因縁を考えれば仕方のないことかもしれなかったが、切り出した以上ヒロインも後には引けなかった。
「エアリスとティファに聞いたの。ニブルヘイムであったこと…私、その前にセフィロスに会ってるの」
クラウドの目が大きく見開かれた。
クラウドは何も言わなかったが、ヒロインに興味を持ったのは確かだった。
ヒロインは小さく息を吐くと、5年前の話を始めた。
「16でタークスの工作員になるまでは、ある研究所の実験体だったの」
潜入捜査をしていたこと、ある任務以降はタークスとして働いていたこと。
「エアリスに会ったのも、そのとき」
当時のエアリスとザックスを思い出し、ヒロインの顔が自然とほころぶ。
「しばらくして、研究所の生き残りの人が現れて――そのとき、私の中に眠るジェノバ細胞を目覚めさせるって、彼が言ったの」
淡々と語りながらも、研究員のことを思うとヒロインは冷静ではいられなかった。
また感情のコントロールが利かなくなりそうで、恐怖すら感じる。
精一杯感情を押し殺して、ヒロインは話を続けた。
「レノにも、皆にも迷惑掛けて――もうダメだって思ったから、一人で研究所に向かった」
研究所にレノが助けに来てくれたこと、神羅に命を狙われていたこと。
そして――
「もう死んだと思った。死んでもいいって、思ってた。そこに――」
「セフィロスが現れた、か」
ヒロインは小さく頷いた。
「助ける代わりに、条件があるって言ってた」
「条件?」
クラウドが怪訝そうに眉をひそめた。
「それが、それ以降何も覚えてないの。クラウドにセフィロスのことを聞けば、思い出すきっかけになるんじゃないかと思って…」
ヒロインは期待を込め、クラウドの方を向いた。
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