2-6:恋慕
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ヒロインたちがミッドガルを脱出するのと同時刻。
レノは、惨劇の跡が目立たない程度に片付けられた社長室に呼ばれていた。
「何か用ですか、と」
社長室にはルーファウスとハイデッカー。
レノは、自分が呼ばれた理由もハイデッカーが睨んでくる理由もわかっていたが、敢えてとぼけた振りをしていた。
ハイデッカーは拳を握り締め、今にも殴りかかってきそうだったが、レノは全く相手にしなかった。
「逃がしたそうだな」
沈黙が満ちた部屋に、ルーファウスの凍えるような声が響き渡る。
レノは真面目くさった顔をして言った。
「クラウドたちですか?」
「ヒロインを、だ」
ハイデッカーの口元がいやらしく歪むのが視界に映る。
小さく舌打ちしたレノだったが、すぐに作り笑いを浮かべた。
「ご冗談を」
ハイデッカーが、今度は眉を吊り上げ、額に青筋を浮かべている。
レノは笑みを浮かべたまま、平然とそれを無視した。
すると、ルーファウスがレノを見据え笑った。
「ふっ…くだらない質問をした。下がっていい」
「…失礼します」
ルーファウスの真意がわからず軽く眉をひそめたレノだったが、その場は素直にルーファウスの言葉に従うことにした。
「お言葉ですが社長、この男を野放しにするのは危険です!」
踵を返したレノは、ハイデッカーの怒鳴り声に足を止め、首だけを軽く後ろに向けた。
「あの女と結託して我々を裏切る気かも…」
「ふっ、結構じゃないか。我々はセフィロスを追い、そのセフィロスはヒロインを狙っている。レノがヒロインと繋がっているなら、セフィロスを追う我々はそれを利用すればいい。そうは思わないか、レノ」
嘲るような口調だったが、細められたルーファウスの目は笑っていない。
頭の切れるルーファウスに舌を巻いたレノは、おどけたように肩を竦めた。
「さすが社長。まぁ、精々利用されるように頑張りますよ、と」
レノはそのまま振り返りもせず、社長室をあとにした。
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レノは、惨劇の跡が目立たない程度に片付けられた社長室に呼ばれていた。
「何か用ですか、と」
社長室にはルーファウスとハイデッカー。
レノは、自分が呼ばれた理由もハイデッカーが睨んでくる理由もわかっていたが、敢えてとぼけた振りをしていた。
ハイデッカーは拳を握り締め、今にも殴りかかってきそうだったが、レノは全く相手にしなかった。
「逃がしたそうだな」
沈黙が満ちた部屋に、ルーファウスの凍えるような声が響き渡る。
レノは真面目くさった顔をして言った。
「クラウドたちですか?」
「ヒロインを、だ」
ハイデッカーの口元がいやらしく歪むのが視界に映る。
小さく舌打ちしたレノだったが、すぐに作り笑いを浮かべた。
「ご冗談を」
ハイデッカーが、今度は眉を吊り上げ、額に青筋を浮かべている。
レノは笑みを浮かべたまま、平然とそれを無視した。
すると、ルーファウスがレノを見据え笑った。
「ふっ…くだらない質問をした。下がっていい」
「…失礼します」
ルーファウスの真意がわからず軽く眉をひそめたレノだったが、その場は素直にルーファウスの言葉に従うことにした。
「お言葉ですが社長、この男を野放しにするのは危険です!」
踵を返したレノは、ハイデッカーの怒鳴り声に足を止め、首だけを軽く後ろに向けた。
「あの女と結託して我々を裏切る気かも…」
「ふっ、結構じゃないか。我々はセフィロスを追い、そのセフィロスはヒロインを狙っている。レノがヒロインと繋がっているなら、セフィロスを追う我々はそれを利用すればいい。そうは思わないか、レノ」
嘲るような口調だったが、細められたルーファウスの目は笑っていない。
頭の切れるルーファウスに舌を巻いたレノは、おどけたように肩を竦めた。
「さすが社長。まぁ、精々利用されるように頑張りますよ、と」
レノはそのまま振り返りもせず、社長室をあとにした。
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