2-5:覚醒
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壊れたのか電源を落とされたのか、エントランスホールに続くエレベーターはぴくりとも動かなかった。
何度下行きのボタンを押しても反応しない。
「ダメね。待ってるだけ無駄だわ」
「他に下に降りる道はないのか?」
クラウドに問われ、ヒロインは神羅ビルの構造を頭に浮かべた。
「59階まで降りて、一般社員用のエレベーターを使うか非常階段しかないわね」
「またあの階段…」
ティファがげんなりした顔で肩を落とした。
「もしかして…上ってここまで来たの!?」
ティファが小さく頷いた。
だから見つからなかったのかと納得すると同時に、ヒロインは二人の体力に感心した。
「確かに階段だと盲点になって見つからないかもしれないが、時間がかかりすぎるな」
「そうね。一か八か賭けてみましょうか」
クラウドの提案と二人に刻まれた非常階段の苦痛から、三人はエレベーターを使うことに決めた。
69階から下は惨劇の跡が色濃く残っているうえに、科学部門の実験室から逃げ出したモンスターのおかげで神羅兵に一度も遭遇することはなかった。
それどころか、特別ブロックには人一人いない。
ヒロインはエレベーター前に着くと、油断なく構えていた銃を下ろした。
「あとはエレベーターで降りるだけね」
ここまで無事に辿り着いたことでティファの緊張も幾分解れたようだった。
強ばっていた顔に少し笑顔が戻ったことで、ヒロインの気も安らぐ。
ヒロインはエレベーターのボタンを押し、ビルからの脱出を考え始めた。
下にいるだろうエアリスたちと合流し、ビルから脱出する。
言うのは容易いが、実際は困難であることは間違いない。
「何か突破できる乗り物でもあれば…」
「ねぇ、ヒロイン」
思案に耽っていたヒロインは、ティファに呼ばれて我に返った。
「入口に飾ってあった車、使えるんじゃない?」
「え?」
突然の提案にヒロインは目を瞬いた。
「侵入場所を探しているときに見えたの。入口の辺りに何台か展示してあるみたいだったから、使えないかなと思って」
ティファは自信なさげだったが、ヒロインにとっては光明が差したような話だった。
「いけるわ…!脱出できるかも!」
.
何度下行きのボタンを押しても反応しない。
「ダメね。待ってるだけ無駄だわ」
「他に下に降りる道はないのか?」
クラウドに問われ、ヒロインは神羅ビルの構造を頭に浮かべた。
「59階まで降りて、一般社員用のエレベーターを使うか非常階段しかないわね」
「またあの階段…」
ティファがげんなりした顔で肩を落とした。
「もしかして…上ってここまで来たの!?」
ティファが小さく頷いた。
だから見つからなかったのかと納得すると同時に、ヒロインは二人の体力に感心した。
「確かに階段だと盲点になって見つからないかもしれないが、時間がかかりすぎるな」
「そうね。一か八か賭けてみましょうか」
クラウドの提案と二人に刻まれた非常階段の苦痛から、三人はエレベーターを使うことに決めた。
69階から下は惨劇の跡が色濃く残っているうえに、科学部門の実験室から逃げ出したモンスターのおかげで神羅兵に一度も遭遇することはなかった。
それどころか、特別ブロックには人一人いない。
ヒロインはエレベーター前に着くと、油断なく構えていた銃を下ろした。
「あとはエレベーターで降りるだけね」
ここまで無事に辿り着いたことでティファの緊張も幾分解れたようだった。
強ばっていた顔に少し笑顔が戻ったことで、ヒロインの気も安らぐ。
ヒロインはエレベーターのボタンを押し、ビルからの脱出を考え始めた。
下にいるだろうエアリスたちと合流し、ビルから脱出する。
言うのは容易いが、実際は困難であることは間違いない。
「何か突破できる乗り物でもあれば…」
「ねぇ、ヒロイン」
思案に耽っていたヒロインは、ティファに呼ばれて我に返った。
「入口に飾ってあった車、使えるんじゃない?」
「え?」
突然の提案にヒロインは目を瞬いた。
「侵入場所を探しているときに見えたの。入口の辺りに何台か展示してあるみたいだったから、使えないかなと思って」
ティファは自信なさげだったが、ヒロインにとっては光明が差したような話だった。
「いけるわ…!脱出できるかも!」
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