2-5:覚醒
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「ティファ!」
ティファは身体を強ばらせ、胸の前で手を固く握って立っていた。
相手の姿を確認するとヒロインは胸を撫で下ろし、引金から指を放した。
そこでやっとティファがほっと息をつくのがわかった。
「ごめんなさい、てっきり敵だと思って…」
立ち上がったヒロインはティファに謝罪した。
すると、ティファはゆっくりと左右に首を振った。
「私は大丈夫。ヒロインこそ大丈夫なの?」
「うん、もう大丈夫。それより、エアリスたちは?」
やっと周りを見る余裕のできたヒロインは辺りを見回し、他のメンバーの姿が見えないことに気付いた。
どうやら別の場所にいるというわけでもなさそうだ。
「エアリスたちは先に脱出してるの。私は、クラウドが心配で…」
クラウドの名を口にしたティファの頬が、ほんのり赤く色づいた。
好意を寄せる相手を意識するが故の恥じらいがまた微笑ましい。
ヒロインはそんなティファの様子に気付かない振りをし、短く相槌を打った。
二人でクラウドを待って脱出することに決め、落ち着きなく、そわそわと動き回るティファとは対照的にヒロインは近くの椅子に腰を下ろした。
耳を澄ませて辺りの様子を伺う。
何処か遠くから聞こえる銃声や爆発音。
それが次第に激しさを増していることから、エアリスたちが捕まっていないことは分かる。
しかし、それも時間の問題に思われた。
ヒロインは社長室に続く階段がある方向に視線を走らせた。
クラウドはまだ来ない。
これ以上は脱出の機会を失うことになる。
ヒロインがティファにそのことを伝えようと立ち上がったとき。
見慣れた金髪が視界の端に入った。
「クラウド!」
ぱぁっと明るくなったティファの声がフロアに響く。
「ティファ!ヒロインも…遅くなって悪い。脱出しよう」
クラウドは休む間もなく、慌ただしく出口方向に走り出した。
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ティファは身体を強ばらせ、胸の前で手を固く握って立っていた。
相手の姿を確認するとヒロインは胸を撫で下ろし、引金から指を放した。
そこでやっとティファがほっと息をつくのがわかった。
「ごめんなさい、てっきり敵だと思って…」
立ち上がったヒロインはティファに謝罪した。
すると、ティファはゆっくりと左右に首を振った。
「私は大丈夫。ヒロインこそ大丈夫なの?」
「うん、もう大丈夫。それより、エアリスたちは?」
やっと周りを見る余裕のできたヒロインは辺りを見回し、他のメンバーの姿が見えないことに気付いた。
どうやら別の場所にいるというわけでもなさそうだ。
「エアリスたちは先に脱出してるの。私は、クラウドが心配で…」
クラウドの名を口にしたティファの頬が、ほんのり赤く色づいた。
好意を寄せる相手を意識するが故の恥じらいがまた微笑ましい。
ヒロインはそんなティファの様子に気付かない振りをし、短く相槌を打った。
二人でクラウドを待って脱出することに決め、落ち着きなく、そわそわと動き回るティファとは対照的にヒロインは近くの椅子に腰を下ろした。
耳を澄ませて辺りの様子を伺う。
何処か遠くから聞こえる銃声や爆発音。
それが次第に激しさを増していることから、エアリスたちが捕まっていないことは分かる。
しかし、それも時間の問題に思われた。
ヒロインは社長室に続く階段がある方向に視線を走らせた。
クラウドはまだ来ない。
これ以上は脱出の機会を失うことになる。
ヒロインがティファにそのことを伝えようと立ち上がったとき。
見慣れた金髪が視界の端に入った。
「クラウド!」
ぱぁっと明るくなったティファの声がフロアに響く。
「ティファ!ヒロインも…遅くなって悪い。脱出しよう」
クラウドは休む間もなく、慌ただしく出口方向に走り出した。
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