2-4:記憶
ヒロイン
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「忘れ物だぞ、と」
レノは離れかかったヒロインの手に、黒の短銃を握らせた。
それは、支柱でヒロインがレノに向けたものだった。
「これ――」
「俺にできるのはここまでだ。――死ぬなよ、ヒロイン」
レノは無理をしがちなヒロインを心配したが、反対にヒロインは明るく笑った。
「大丈夫。レノが守ってくれた命だから」
そう言って微笑んだヒロインの顔は晴れやかで、レノはもう大丈夫だと確信して笑った。
仲間を追って階段を下りていくヒロインの背中を見送り、レノはほっと息をついた。
そして、近くの柱に背を預けた。
途端に塞がっていたはずの傷が再び熱を持ち始め、身体から力が抜けていく。
急に襲ってきた目眩に平行感覚を奪われ、レノは頭を押さえた。
立っていることすら困難になり、背を柱に滑らせ、そこに腰を落とした。
「まったく、世話のかかる奴だぞ、と」
暖簾に腕押し状態のヒロインを思い出し、レノは苦笑いを浮かべた。
「お前も十分手の掛かるほうだと思うがな」
いつものように気配を消して現れた相棒に苦笑し、レノは視線を動かした。
「ヒロインに比べりゃ、かわいいもんだぞ、と」
「よく言う」
ルードの手を借りて立ち上がったレノの目に、刀で貫かれたままの社長の死体が入る。
「しばらくは、ヒロインどころの騒ぎじゃないな」
「あぁ」
5年前のニブルヘイムの事件で死んだとされていたセフィロスが現れた。
さらに、科学部門で管理していたジェノバも行方不明だ。
どういう目的でセフィロスが蘇ったかは皆目検討もつかないが、芳しくない事態であることには変わりがない。
「こりゃ残業確定だな」
恐らく神羅の目はセフィロスに向く。
そのおかげでヒロインへの関心が逸れるなら、願ったり叶ったりだ。
残業ぐらい何てことはない。
「ヒロインを頼んだぞ、と」
ヘリポートに繋がる扉から現れたクラウドの背に向かって、レノは言葉を投げた。
To be Continue...
2007/02/21
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レノは離れかかったヒロインの手に、黒の短銃を握らせた。
それは、支柱でヒロインがレノに向けたものだった。
「これ――」
「俺にできるのはここまでだ。――死ぬなよ、ヒロイン」
レノは無理をしがちなヒロインを心配したが、反対にヒロインは明るく笑った。
「大丈夫。レノが守ってくれた命だから」
そう言って微笑んだヒロインの顔は晴れやかで、レノはもう大丈夫だと確信して笑った。
仲間を追って階段を下りていくヒロインの背中を見送り、レノはほっと息をついた。
そして、近くの柱に背を預けた。
途端に塞がっていたはずの傷が再び熱を持ち始め、身体から力が抜けていく。
急に襲ってきた目眩に平行感覚を奪われ、レノは頭を押さえた。
立っていることすら困難になり、背を柱に滑らせ、そこに腰を落とした。
「まったく、世話のかかる奴だぞ、と」
暖簾に腕押し状態のヒロインを思い出し、レノは苦笑いを浮かべた。
「お前も十分手の掛かるほうだと思うがな」
いつものように気配を消して現れた相棒に苦笑し、レノは視線を動かした。
「ヒロインに比べりゃ、かわいいもんだぞ、と」
「よく言う」
ルードの手を借りて立ち上がったレノの目に、刀で貫かれたままの社長の死体が入る。
「しばらくは、ヒロインどころの騒ぎじゃないな」
「あぁ」
5年前のニブルヘイムの事件で死んだとされていたセフィロスが現れた。
さらに、科学部門で管理していたジェノバも行方不明だ。
どういう目的でセフィロスが蘇ったかは皆目検討もつかないが、芳しくない事態であることには変わりがない。
「こりゃ残業確定だな」
恐らく神羅の目はセフィロスに向く。
そのおかげでヒロインへの関心が逸れるなら、願ったり叶ったりだ。
残業ぐらい何てことはない。
「ヒロインを頼んだぞ、と」
ヘリポートに繋がる扉から現れたクラウドの背に向かって、レノは言葉を投げた。
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2007/02/21
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