2-4:記憶
ヒロイン
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初めはきょとんとしていたヒロインが突然吹き出した。
「相変わらずね。自信たっぷりなところ」
「そういうヒロインも、強情なのは変わってないな」
一瞬頬を膨らませたヒロインだったが、すぐに顔に笑みが戻る。
「不思議ね。レノが言ったことは、信じてみたくなるから」
「当たり前だぞ。俺は有言実行の男だからな」
ようやく強ばっていたヒロインの表情に明るさが見えてきた。
「たまには自分を大事にしろよ。誰かを守るのはそれからだ」
ヒロインは小さく頷いた。
「よし、わかったならそれでいいぞ、と」
まるで悪戯をした子供を叱った後のような、それでいて温かい言葉をヒロインに掛けた。
ヒロインは子供扱いされて少し気恥ずかしそうにしながらも笑っていた。
レノは、内心またヒロインと離れ離れになることに憂いを感じていた。
ヒロインも同じように思っているのか、レノの手を強く握っていた。
できることなら、一緒にいたい。
傍で守ってやりたい。
しかし、それがヒロインにとっての最善ではないこともわかっていた。
「また、お別れだな」
レノは心の迷いを消すかのように、あえて明るく笑って見せた。
「うん…結局、レノには甘えてばかりね。5年前も、今も」
ヒロインの手に力が入る。
レノはそれを握り返してやった。
「レノ…やっぱり――」
「ほら、早く行けよ」
再度頭を出し始めたヒロインの迷いを払い飛ばすように、自分自身のエゴを捨てるように、レノはヒロインの手を放した。
「今度会うときは笑ってろよ。次そんな顔してたら――」
レノは放したヒロインの手を取った。
そして、そのまま引き寄せ。
そっとヒロインの唇を塞いだ。
「キスはなしだぞ、と」
耳まで赤くしたヒロインが、笑顔で頷いた。
「ありがとう、レノ」
.
「相変わらずね。自信たっぷりなところ」
「そういうヒロインも、強情なのは変わってないな」
一瞬頬を膨らませたヒロインだったが、すぐに顔に笑みが戻る。
「不思議ね。レノが言ったことは、信じてみたくなるから」
「当たり前だぞ。俺は有言実行の男だからな」
ようやく強ばっていたヒロインの表情に明るさが見えてきた。
「たまには自分を大事にしろよ。誰かを守るのはそれからだ」
ヒロインは小さく頷いた。
「よし、わかったならそれでいいぞ、と」
まるで悪戯をした子供を叱った後のような、それでいて温かい言葉をヒロインに掛けた。
ヒロインは子供扱いされて少し気恥ずかしそうにしながらも笑っていた。
レノは、内心またヒロインと離れ離れになることに憂いを感じていた。
ヒロインも同じように思っているのか、レノの手を強く握っていた。
できることなら、一緒にいたい。
傍で守ってやりたい。
しかし、それがヒロインにとっての最善ではないこともわかっていた。
「また、お別れだな」
レノは心の迷いを消すかのように、あえて明るく笑って見せた。
「うん…結局、レノには甘えてばかりね。5年前も、今も」
ヒロインの手に力が入る。
レノはそれを握り返してやった。
「レノ…やっぱり――」
「ほら、早く行けよ」
再度頭を出し始めたヒロインの迷いを払い飛ばすように、自分自身のエゴを捨てるように、レノはヒロインの手を放した。
「今度会うときは笑ってろよ。次そんな顔してたら――」
レノは放したヒロインの手を取った。
そして、そのまま引き寄せ。
そっとヒロインの唇を塞いだ。
「キスはなしだぞ、と」
耳まで赤くしたヒロインが、笑顔で頷いた。
「ありがとう、レノ」
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