2-2:崩壊
ヒロイン
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「おーい、お姉ちゃんたち!」
話を止め、声のした方を仰ぎ見たエアリスがふわりと笑った。
「時間、きちゃったみたいだね」
「あ、うん」
エアリスがぱたぱたとクラウドに駆け寄って行った。
まるで、話の続きを避けるかのように。
ヒロインはそんなエアリスの様子を特別気にすることもなく、他の3人に合流した。
「クラウドが選ばれたら面白いのにね」
「そうね」
ティファとエアリスはすっかり仲良くなり、二人揃ってクラウドをからかっていた。
不機嫌そうに口を尖らせ、そっぽを向いたクラウドがまた可笑しく、隣を歩くクラウドに気付かれないようヒロインは笑いを噛み殺した。
先導されて辿り着いたドンの部屋は、さらに悪趣味だった。
わけのわからない屏風や襖の文字。
全く調和のとれていない部屋の配色。
汚い部屋。
ヒロインはげんなりして大きな溜息を吐いた。
「ほひぃ~!その憂いた顔がたまらんのぅ」
鼻息を荒くしてコルネオがヒロインに近づいてきた。
「ひっ」
あまりの気持ち悪さに息を飲んだヒロインは、あからさまにコルネオから顔を背けた。
今まで相手をした誰よりもいやらしく醜いコルネオに、さすがのヒロインも心からクラウドが選ばれるよう祈った。
(あー、もう!気持ち悪い!)
タークス時代に会う機会がなくて本当によかった。
気を回してくれていたレノに、ヒロインは心から感謝した。
「ほひ!決めたぞ」
コルネオが一段といやらしいニヤニヤ笑いをした。
途端に4人は揃ってコルネオから視線を反らした。
「今日の相手は――」
(((私じゃありませんように!)))
(俺はないだろうな)
「この色気むんむんの女子だ!」
「私!?」
ヒロインは引きつった顔で自分を指差した。
「ほひぃ~、そんなにうれしいか」
今にも舌なめずりしそうなコルネオに、ヒロインは心底嫌悪感を抱いた。
「残りはお前たちにやる」
そう言って奥に向かったコルネオにヒロインは仕方なく付いていった。
クラウドたちが心配そうな視線を送ってきたが、ヒロインは大丈夫だと笑った。
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話を止め、声のした方を仰ぎ見たエアリスがふわりと笑った。
「時間、きちゃったみたいだね」
「あ、うん」
エアリスがぱたぱたとクラウドに駆け寄って行った。
まるで、話の続きを避けるかのように。
ヒロインはそんなエアリスの様子を特別気にすることもなく、他の3人に合流した。
「クラウドが選ばれたら面白いのにね」
「そうね」
ティファとエアリスはすっかり仲良くなり、二人揃ってクラウドをからかっていた。
不機嫌そうに口を尖らせ、そっぽを向いたクラウドがまた可笑しく、隣を歩くクラウドに気付かれないようヒロインは笑いを噛み殺した。
先導されて辿り着いたドンの部屋は、さらに悪趣味だった。
わけのわからない屏風や襖の文字。
全く調和のとれていない部屋の配色。
汚い部屋。
ヒロインはげんなりして大きな溜息を吐いた。
「ほひぃ~!その憂いた顔がたまらんのぅ」
鼻息を荒くしてコルネオがヒロインに近づいてきた。
「ひっ」
あまりの気持ち悪さに息を飲んだヒロインは、あからさまにコルネオから顔を背けた。
今まで相手をした誰よりもいやらしく醜いコルネオに、さすがのヒロインも心からクラウドが選ばれるよう祈った。
(あー、もう!気持ち悪い!)
タークス時代に会う機会がなくて本当によかった。
気を回してくれていたレノに、ヒロインは心から感謝した。
「ほひ!決めたぞ」
コルネオが一段といやらしいニヤニヤ笑いをした。
途端に4人は揃ってコルネオから視線を反らした。
「今日の相手は――」
(((私じゃありませんように!)))
(俺はないだろうな)
「この色気むんむんの女子だ!」
「私!?」
ヒロインは引きつった顔で自分を指差した。
「ほひぃ~、そんなにうれしいか」
今にも舌なめずりしそうなコルネオに、ヒロインは心底嫌悪感を抱いた。
「残りはお前たちにやる」
そう言って奥に向かったコルネオにヒロインは仕方なく付いていった。
クラウドたちが心配そうな視線を送ってきたが、ヒロインは大丈夫だと笑った。
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