2-2:崩壊
ヒロイン
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カチッ。
「そこまでよ」
こめかみに突き付けられた冷たい銃口。
それと同じぐらい冷たいヒロインの声音にレノはぎくりと身体を強ばらせた。
まさか自分が後ろを取られるとは思わなかったこと、そして何より、ヒロインが自ら戦いに加わったことにレノは驚かずにはいられなかった。
「…油断したな」
にやっと笑ったレノは、芝居がかった仕草で両手を上げた。
「お願い、解除して」
切実に請うヒロインに、レノは肩を竦めた。
「できない相談だぞ、と」
「大勢の罪のない人たちが死ぬのよ!?」
かすかに視線を後ろにやったレノの目に映ったのは、柳眉を吊り上げたヒロイン。
ヒロインが違う視点で物事を見ていることに気付いたレノは、自分でも知らず知らずのうちに顔を曇らせていた。
(…ヒロイン)
5年という月日の壁は、確かに二人を隔てていた。
「ヒロイン、これが俺たちタークスの仕事だぞ、と」
レノは自分に言い聞かせるように、ヒロインの方は見ずに言った。
その瞬間、ヒロインの手が震えた。
その隙を逃すはずもなく、レノはヒロインの銃を押さえる。
「ヒロインっ、撃て!」
そうクラウドが怒鳴ったが、レノはその前に自分に向けられた銃口から逃れていた。
そのまま身体を捻り、銃を持つヒロインの手を押さえ付ける。
今や銃口は地に向けられ、放たれた銃弾は鉄製のフロアに凹を作った。
「遅いぞ、と。まぁ本気で俺を殺すつもりなら、今度は躊躇わずに引き金を引けよ」
勝ち誇ったように笑うと、レノはヒロインの腕を引き、再び自分のこめかみに銃口を当てた。
一度火を吹いたそこは熱を持ち、レノに軽い火傷を作った。
「止めたいなら殺せよ」
今度は笑いもせず、レノは真っ直ぐにヒロインを見た。
銃を下ろそうとするヒロインを引っ張り、逃げられないようにヒロインの手に自分の手をしっかりと重ねる。
銃を握るヒロインの手が小刻みに震えた。
ヒロインの目に、動揺の色が浮かぶ。
「引け、ヒロイン!」
「わ、私…」
.
「そこまでよ」
こめかみに突き付けられた冷たい銃口。
それと同じぐらい冷たいヒロインの声音にレノはぎくりと身体を強ばらせた。
まさか自分が後ろを取られるとは思わなかったこと、そして何より、ヒロインが自ら戦いに加わったことにレノは驚かずにはいられなかった。
「…油断したな」
にやっと笑ったレノは、芝居がかった仕草で両手を上げた。
「お願い、解除して」
切実に請うヒロインに、レノは肩を竦めた。
「できない相談だぞ、と」
「大勢の罪のない人たちが死ぬのよ!?」
かすかに視線を後ろにやったレノの目に映ったのは、柳眉を吊り上げたヒロイン。
ヒロインが違う視点で物事を見ていることに気付いたレノは、自分でも知らず知らずのうちに顔を曇らせていた。
(…ヒロイン)
5年という月日の壁は、確かに二人を隔てていた。
「ヒロイン、これが俺たちタークスの仕事だぞ、と」
レノは自分に言い聞かせるように、ヒロインの方は見ずに言った。
その瞬間、ヒロインの手が震えた。
その隙を逃すはずもなく、レノはヒロインの銃を押さえる。
「ヒロインっ、撃て!」
そうクラウドが怒鳴ったが、レノはその前に自分に向けられた銃口から逃れていた。
そのまま身体を捻り、銃を持つヒロインの手を押さえ付ける。
今や銃口は地に向けられ、放たれた銃弾は鉄製のフロアに凹を作った。
「遅いぞ、と。まぁ本気で俺を殺すつもりなら、今度は躊躇わずに引き金を引けよ」
勝ち誇ったように笑うと、レノはヒロインの腕を引き、再び自分のこめかみに銃口を当てた。
一度火を吹いたそこは熱を持ち、レノに軽い火傷を作った。
「止めたいなら殺せよ」
今度は笑いもせず、レノは真っ直ぐにヒロインを見た。
銃を下ろそうとするヒロインを引っ張り、逃げられないようにヒロインの手に自分の手をしっかりと重ねる。
銃を握るヒロインの手が小刻みに震えた。
ヒロインの目に、動揺の色が浮かぶ。
「引け、ヒロイン!」
「わ、私…」
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