2-1:邂逅
ヒロイン
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「逃げられました」
レノは教会の壊れたベンチの背もたれに肘を乗せ、気怠そうに話をしていた。
電話の相手はツォン。
エアリスと一緒にソルジャーらしき男がいたこと、その男のせいで、神羅兵3名が負傷したことを報告した。
逆にレノも、ツォンから五番魔晄炉の爆破とテロリストを取り逃がしたことを聞かされた。
結局兵器は侵入者に破壊された挙げ句、爆破でデータの入ったチップも飛ばされて散々だったようだ。
内心レノは兵器開発部の失敗を笑ったが、腹立たしくもあった。
任せろと人の仕事を横取りしたにも関わらず、失敗した上に成果なし。
残ったのはタークスの残業だけだ。
他人の尻拭いほど馬鹿馬鹿しいものはないとレノは思っている。
何度も不可能と思える任務を成功させてきた彼だからこそ、尚更今回のような失敗の後始末には自然と眉間に皺が寄る。
「テロリストのアジトを――…了解、と」
休む暇もなく、すぐに新たな任務を言い渡されたレノは、負傷した神羅兵のために治療班を呼んでやると教会を後にした。
「気が進まないぞ、と」
だらだらと五番街を横切り、辿り着いたのは六番街のウォールマーケット。
ここら一帯を仕切らせてやっているコルネオに、テロリストのアジトの場所を探るように言いにきたのだ。
生理的に受け付けない親父に今から会わなければならないと思うと、だんだんと憂欝になる。
いつもは目を引く鮮やかなネオンすら疎ましい。
スラムには常に日の光が届かないため昼も夜もないが、時間はちょうど宵の口。
ウォールマーケットもプレート上と変わらず、仕事帰りの人々で賑わっていた。
いかがわしいプラカードを持つ男や際どい服装の女性にひっきりなしに声を掛けられる。
「心配には及ばないぞ、と」
その度に愛想なしの一言を発し、レノは目もくれずに先を急いだ。
.
レノは教会の壊れたベンチの背もたれに肘を乗せ、気怠そうに話をしていた。
電話の相手はツォン。
エアリスと一緒にソルジャーらしき男がいたこと、その男のせいで、神羅兵3名が負傷したことを報告した。
逆にレノも、ツォンから五番魔晄炉の爆破とテロリストを取り逃がしたことを聞かされた。
結局兵器は侵入者に破壊された挙げ句、爆破でデータの入ったチップも飛ばされて散々だったようだ。
内心レノは兵器開発部の失敗を笑ったが、腹立たしくもあった。
任せろと人の仕事を横取りしたにも関わらず、失敗した上に成果なし。
残ったのはタークスの残業だけだ。
他人の尻拭いほど馬鹿馬鹿しいものはないとレノは思っている。
何度も不可能と思える任務を成功させてきた彼だからこそ、尚更今回のような失敗の後始末には自然と眉間に皺が寄る。
「テロリストのアジトを――…了解、と」
休む暇もなく、すぐに新たな任務を言い渡されたレノは、負傷した神羅兵のために治療班を呼んでやると教会を後にした。
「気が進まないぞ、と」
だらだらと五番街を横切り、辿り着いたのは六番街のウォールマーケット。
ここら一帯を仕切らせてやっているコルネオに、テロリストのアジトの場所を探るように言いにきたのだ。
生理的に受け付けない親父に今から会わなければならないと思うと、だんだんと憂欝になる。
いつもは目を引く鮮やかなネオンすら疎ましい。
スラムには常に日の光が届かないため昼も夜もないが、時間はちょうど宵の口。
ウォールマーケットもプレート上と変わらず、仕事帰りの人々で賑わっていた。
いかがわしいプラカードを持つ男や際どい服装の女性にひっきりなしに声を掛けられる。
「心配には及ばないぞ、と」
その度に愛想なしの一言を発し、レノは目もくれずに先を急いだ。
.