2-1:邂逅
ヒロイン
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神羅兵を引きつれ、いつもの教会にやってきたレノは、中から話し声がするのに気付いた。
(他に誰かいるのか?)
後ろの神羅兵にも静かにするよう合図し、今はもう壊れてしまった木製の大きな扉の陰から様子を伺った。
中にいるのは古代種の女性エアリスと、見慣れないつんつん頭の青年だった。
男の背には、身の丈ほどの大剣がある。
(ん?どこかで――)
見覚えがあるような気がしてならないその剣。
レノは思い出そうと、わずかに視線を上に向けた。
しかし、元来考え事が苦手な性分であるレノがじっくり記憶を辿れるはずもない。
次第に苛立ちを募らせたレノは、わざとらしく一つ咳をして中に踏み込んだ。
「邪魔するぞ、と」
レノに気付き、こちらに顔を向けたエアリスが嫌そうに顔をしかめた。
「タイミング、悪いなぁ」
一緒にいた男もこちらに身体を向けた。
そして、エアリスをかばうように一歩前へ踏み出すと、背の大剣の柄に手を掛ける。
「おっと。おにーさん、戦う気ですか、と」
いきなり臨戦態勢に入った男にレノはわざとらしく首を竦めた。
無駄な戦いは避けるに越したことはない。
「クラウド!かまっちゃダメ!」
「つれないな」
エアリスの相変わらずの物言いに、レノは苦笑いした。
昔から何一つ変わらない態度。
そんなエアリスと唯一仲良くなったのがヒロインだった。
ザックス、エアリス、ヒロインと4人でここで話したこともあった。
甦った懐かしい記憶に一瞬思いを馳せ、レノは自嘲気味に笑った。
もうあの二人はいない。
エアリスは知っているのだろうか。
ニブルヘイムの一件で重傷を負ったザックスが宝条の実験サンプルになってしまったこと。
そして。
ミッドガル近郊の丘で、命を落としたことを。
それを言ったら、どんな顔をするだろう。
どんなふうに、壊れていくだろう。
レノの頭に残酷な考えが浮かぶ。
にっと口元を歪めて笑ったレノは、世間話でもするように口を開いた。
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(他に誰かいるのか?)
後ろの神羅兵にも静かにするよう合図し、今はもう壊れてしまった木製の大きな扉の陰から様子を伺った。
中にいるのは古代種の女性エアリスと、見慣れないつんつん頭の青年だった。
男の背には、身の丈ほどの大剣がある。
(ん?どこかで――)
見覚えがあるような気がしてならないその剣。
レノは思い出そうと、わずかに視線を上に向けた。
しかし、元来考え事が苦手な性分であるレノがじっくり記憶を辿れるはずもない。
次第に苛立ちを募らせたレノは、わざとらしく一つ咳をして中に踏み込んだ。
「邪魔するぞ、と」
レノに気付き、こちらに顔を向けたエアリスが嫌そうに顔をしかめた。
「タイミング、悪いなぁ」
一緒にいた男もこちらに身体を向けた。
そして、エアリスをかばうように一歩前へ踏み出すと、背の大剣の柄に手を掛ける。
「おっと。おにーさん、戦う気ですか、と」
いきなり臨戦態勢に入った男にレノはわざとらしく首を竦めた。
無駄な戦いは避けるに越したことはない。
「クラウド!かまっちゃダメ!」
「つれないな」
エアリスの相変わらずの物言いに、レノは苦笑いした。
昔から何一つ変わらない態度。
そんなエアリスと唯一仲良くなったのがヒロインだった。
ザックス、エアリス、ヒロインと4人でここで話したこともあった。
甦った懐かしい記憶に一瞬思いを馳せ、レノは自嘲気味に笑った。
もうあの二人はいない。
エアリスは知っているのだろうか。
ニブルヘイムの一件で重傷を負ったザックスが宝条の実験サンプルになってしまったこと。
そして。
ミッドガル近郊の丘で、命を落としたことを。
それを言ったら、どんな顔をするだろう。
どんなふうに、壊れていくだろう。
レノの頭に残酷な考えが浮かぶ。
にっと口元を歪めて笑ったレノは、世間話でもするように口を開いた。
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