2-1:邂逅
ヒロイン
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翌日。
結局オフィスに朝まで待機していたが何事もなく、レノは朝方にやっと仮眠室行きの許可を得ることができた。
狭くて固い仮眠室のベッドは決して寝心地のいいものではなかったが、睡眠を取れただけでも感謝しなければならない。
昼過ぎにルードが起こしにきて目を覚ましたレノは、入れ替わりにオフィスに向かった。
まだ重い目蓋を擦りながら、レノは大きな欠伸を噛み殺す。
目元にうっすらと浮かんだ涙を手の甲で拭い、オフィスの扉を開けた。
「おはようございます…」
寝起きの皺枯れた声で挨拶をすると、ツォンがすぐさま手招きした。
一睡もしていないにも関わらず、眠そうな顔一つしないツォンにレノは舌を巻く。
その手前もあって、レノは必死に欠伸を噛み殺した。
「進展でもあったんですか?」
いつも以上に難しい顔をして、眉間に皺を寄せたツォンが口を開いた。
「レノ、古代種のところへ行ってくれ」
予想とは違う任務内容に、レノは目を瞬いた。
爆破予告はどうなったのか。
そんなレノの疑問が通じたのか、ツォンが溜息と同時に書類を差し出した。
「兵器開発部が対侵入者用兵器のデータを取りたいそうだ」
兵器開発部と聞いた瞬間、レノの頭にド派手な服を着、品のない笑い方をする統括の姿が浮かぶ。
今にもキャハハ!と甲高い声で笑いだしそうなそれを、頭を振って追い払った。
「ま、任せろと言ってるなら、それでいいんじゃないですか」
面倒ごとに関わらずに済むなら、その方がいい。
しかし失敗したら、タークスに尻拭いは回ってくるだろうが。
レノは肩を竦め、結局は損な星回りの上司に同情した。
「とりあえず古代種のところに行ってきますよ、と」
レノはやる気なくポケットに手を突っ込んだ。
扉を閉める瞬間、胃の辺りを押さえ、胃薬を取り出したツォンが視界に入ったが、レノは見なかったことにしてオフィスを後にした。
(ツォンさんもつくづく運がないな、と)
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結局オフィスに朝まで待機していたが何事もなく、レノは朝方にやっと仮眠室行きの許可を得ることができた。
狭くて固い仮眠室のベッドは決して寝心地のいいものではなかったが、睡眠を取れただけでも感謝しなければならない。
昼過ぎにルードが起こしにきて目を覚ましたレノは、入れ替わりにオフィスに向かった。
まだ重い目蓋を擦りながら、レノは大きな欠伸を噛み殺す。
目元にうっすらと浮かんだ涙を手の甲で拭い、オフィスの扉を開けた。
「おはようございます…」
寝起きの皺枯れた声で挨拶をすると、ツォンがすぐさま手招きした。
一睡もしていないにも関わらず、眠そうな顔一つしないツォンにレノは舌を巻く。
その手前もあって、レノは必死に欠伸を噛み殺した。
「進展でもあったんですか?」
いつも以上に難しい顔をして、眉間に皺を寄せたツォンが口を開いた。
「レノ、古代種のところへ行ってくれ」
予想とは違う任務内容に、レノは目を瞬いた。
爆破予告はどうなったのか。
そんなレノの疑問が通じたのか、ツォンが溜息と同時に書類を差し出した。
「兵器開発部が対侵入者用兵器のデータを取りたいそうだ」
兵器開発部と聞いた瞬間、レノの頭にド派手な服を着、品のない笑い方をする統括の姿が浮かぶ。
今にもキャハハ!と甲高い声で笑いだしそうなそれを、頭を振って追い払った。
「ま、任せろと言ってるなら、それでいいんじゃないですか」
面倒ごとに関わらずに済むなら、その方がいい。
しかし失敗したら、タークスに尻拭いは回ってくるだろうが。
レノは肩を竦め、結局は損な星回りの上司に同情した。
「とりあえず古代種のところに行ってきますよ、と」
レノはやる気なくポケットに手を突っ込んだ。
扉を閉める瞬間、胃の辺りを押さえ、胃薬を取り出したツォンが視界に入ったが、レノは見なかったことにしてオフィスを後にした。
(ツォンさんもつくづく運がないな、と)
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