1-2:Kiss...
ヒロイン
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「お邪魔します」
ヒロインは行儀よく挨拶をして、レノに続いて中に入る。
「どうぞー」
なぜか楽しそうなヒロインを見て、変な奴とレノは苦笑する。
(でもまぁ、悪くないな)
普段女を自宅に連れ込むことはないし、来るのはむさ苦しい野郎共ばかり。
しかし、最近仕事が忙しいのと女遊びばかりで、それも減った。
久しぶりの感じに、レノの表情も自然と柔らかいものになる。
「何か…生活感ないね」
ソファにテレビ、小さな丸テーブルが広いリビングにぽつんとあるだけ。
「寂しくない?」
お世辞にも綺麗とは言えないキッチンで、冷蔵庫にお酒を入れていたレノが目を丸くして振り返る。
「変なこと聞くな、と」
お酒を収め終えたレノは苦笑しながら、ヒロインに近づく。
思いついたままを口にしたヒロインは、レノが気を悪くしたのでは…と思い、両手を振って慌てて否定する。
「あの…何か私が想像してたのとちょっと違ってたから…普通の人の生活って、もっとこう…温かい感じかなって」
「少なくとも俺は普通の部類には入らないだろうな」
タークスだからな、とレノは言った。
「そうかなぁ…私に比べたら、タークスなんて普通だと思うけど」
ぽつりと漏らした言葉に、何か深い意味があるようなニュアンスを聞き取り、レノは眉をひそめた。
ヒロインの表情も心なしか暗い。
流れ始めた暗い空気に困ったように、レノはぽりぽり頭を掻いた。
「あー、そうだ。風呂入ってこいよ」
空気を変えようと思いついたのが、この一言。
しかし、ヒロインはちょっと困った顔をしている。
すぐに事情を察したレノが今度は慌て、顔を赤くする。
「へ、変な意味じゃないぞ、と」
年頃の男女が一つ屋根の下二人きり。
さらに風呂をいきなり勧められれば、下心があると思われても仕方ない。
ぷっ、とヒロインが吹き出した。
「何なら、一緒に入る?」
下から笑顔で覗き込まれ、さらに過激な申し出にレノの理性がぶっとびそうになる。
レノの激しい動揺っぷりに、ヒロインは笑った。
「じゃあ、お風呂借りるね」
ヒロインがバスルームに消えると、レノはソファに体を沈め、大きく息をついた。
「体に悪いな…」
.
ヒロインは行儀よく挨拶をして、レノに続いて中に入る。
「どうぞー」
なぜか楽しそうなヒロインを見て、変な奴とレノは苦笑する。
(でもまぁ、悪くないな)
普段女を自宅に連れ込むことはないし、来るのはむさ苦しい野郎共ばかり。
しかし、最近仕事が忙しいのと女遊びばかりで、それも減った。
久しぶりの感じに、レノの表情も自然と柔らかいものになる。
「何か…生活感ないね」
ソファにテレビ、小さな丸テーブルが広いリビングにぽつんとあるだけ。
「寂しくない?」
お世辞にも綺麗とは言えないキッチンで、冷蔵庫にお酒を入れていたレノが目を丸くして振り返る。
「変なこと聞くな、と」
お酒を収め終えたレノは苦笑しながら、ヒロインに近づく。
思いついたままを口にしたヒロインは、レノが気を悪くしたのでは…と思い、両手を振って慌てて否定する。
「あの…何か私が想像してたのとちょっと違ってたから…普通の人の生活って、もっとこう…温かい感じかなって」
「少なくとも俺は普通の部類には入らないだろうな」
タークスだからな、とレノは言った。
「そうかなぁ…私に比べたら、タークスなんて普通だと思うけど」
ぽつりと漏らした言葉に、何か深い意味があるようなニュアンスを聞き取り、レノは眉をひそめた。
ヒロインの表情も心なしか暗い。
流れ始めた暗い空気に困ったように、レノはぽりぽり頭を掻いた。
「あー、そうだ。風呂入ってこいよ」
空気を変えようと思いついたのが、この一言。
しかし、ヒロインはちょっと困った顔をしている。
すぐに事情を察したレノが今度は慌て、顔を赤くする。
「へ、変な意味じゃないぞ、と」
年頃の男女が一つ屋根の下二人きり。
さらに風呂をいきなり勧められれば、下心があると思われても仕方ない。
ぷっ、とヒロインが吹き出した。
「何なら、一緒に入る?」
下から笑顔で覗き込まれ、さらに過激な申し出にレノの理性がぶっとびそうになる。
レノの激しい動揺っぷりに、ヒロインは笑った。
「じゃあ、お風呂借りるね」
ヒロインがバスルームに消えると、レノはソファに体を沈め、大きく息をついた。
「体に悪いな…」
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