1-12:Truth
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ドーン!
激しい爆発音と地鳴りが3人を襲った。
すでに構えていたレノとザックスの二人は持ちこたえたが、こんな状況を予想していなかったヒロインが仰向けに倒れかかる。
それに気付いたレノが慌てて手を伸ばしたが、空を掴んだだけだった。
つい先程までそこにいたヒロインが消えた。
驚いて目を瞬くレノに、ザックスが緊張した声を発した。
「レノ、ヤバいぜ…」
剣を抜こうとしていたザックスが凍り付いたように動かない。
思いつく限り最悪のシナリオが脳裏を過った。
「レノ…」
ヒロインの声がした方向は、レノの予想どおりだった。
「研究員、何の真似だ、と」
振り返った先には、ヒロインを羽交締めにした研究員が立っていた。
「だから言ったでしょう?俺の実験は失敗、幕を引くなら失敗作も一緒に処分しなきゃ」
当然とばかりに笑った研究員に、レノはロッドを抜いて迫った。
「死ぬなら一人で死ねよ」
ザックスも剣先を研究員に向けた。
しかし研究員は動じる様子も見せず、2人の行動を鼻で笑った。
「ヒロインが自力で逃げ出すのは期待しないことですね。さっきの薬、俺と一緒にヒロインが死ねるように筋弛緩剤も混入してますから」
どうやらそれは事実らしく、ヒロインがぐったりした様子を見せている。
レノ自身、先程から身体の動きが鈍いと感じていた。
「それに、俺はヒロインを今すぐ殺せるんですよ」
レノはくっと唇を噛んだ。
それと同時に研究員は勝ち誇ったように笑った。
「さて、行きましょうか」
研究員がヒロインを連れ、背を向けた。
びりびりと震える壁や天井から瓦礫が降り注ぐのは今や時間の問題だった。
そうなれば、ヒロイン救出の機会は格段に減る。
レノはザックスに攻撃の合図を送った。
ザックスが心得顔で頷くのを確認し、レノは世間話でもするかのように研究員に声を掛けた。
「足、怪我したんだな」
唐突なレノの話に、研究員は足を止めて振り返った。
その瞬間。
ザックスが予備として腰に差していた短剣を、研究員に向かって投げた。
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激しい爆発音と地鳴りが3人を襲った。
すでに構えていたレノとザックスの二人は持ちこたえたが、こんな状況を予想していなかったヒロインが仰向けに倒れかかる。
それに気付いたレノが慌てて手を伸ばしたが、空を掴んだだけだった。
つい先程までそこにいたヒロインが消えた。
驚いて目を瞬くレノに、ザックスが緊張した声を発した。
「レノ、ヤバいぜ…」
剣を抜こうとしていたザックスが凍り付いたように動かない。
思いつく限り最悪のシナリオが脳裏を過った。
「レノ…」
ヒロインの声がした方向は、レノの予想どおりだった。
「研究員、何の真似だ、と」
振り返った先には、ヒロインを羽交締めにした研究員が立っていた。
「だから言ったでしょう?俺の実験は失敗、幕を引くなら失敗作も一緒に処分しなきゃ」
当然とばかりに笑った研究員に、レノはロッドを抜いて迫った。
「死ぬなら一人で死ねよ」
ザックスも剣先を研究員に向けた。
しかし研究員は動じる様子も見せず、2人の行動を鼻で笑った。
「ヒロインが自力で逃げ出すのは期待しないことですね。さっきの薬、俺と一緒にヒロインが死ねるように筋弛緩剤も混入してますから」
どうやらそれは事実らしく、ヒロインがぐったりした様子を見せている。
レノ自身、先程から身体の動きが鈍いと感じていた。
「それに、俺はヒロインを今すぐ殺せるんですよ」
レノはくっと唇を噛んだ。
それと同時に研究員は勝ち誇ったように笑った。
「さて、行きましょうか」
研究員がヒロインを連れ、背を向けた。
びりびりと震える壁や天井から瓦礫が降り注ぐのは今や時間の問題だった。
そうなれば、ヒロイン救出の機会は格段に減る。
レノはザックスに攻撃の合図を送った。
ザックスが心得顔で頷くのを確認し、レノは世間話でもするかのように研究員に声を掛けた。
「足、怪我したんだな」
唐突なレノの話に、研究員は足を止めて振り返った。
その瞬間。
ザックスが予備として腰に差していた短剣を、研究員に向かって投げた。
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