1-12:Truth
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気配を探りながら二人は薄暗い地下を進んだ。
不思議なことに、銃声はあれから聞こえない。
一体何があったのか。
コツ。
思案に耽るレノの耳に、小さな音が届いた。
それは、レノのように特殊な訓練を受けた者でないと聞き取ることすら困難なものだった。
「誰かいるぞ、と」
声をひそめ、レノはヒロインに隠れるよう合図する。
自分は息を殺し、相手が近づくのをじっと待った。
(――来た!)
電磁ロッドを構え、先手必勝と考えたレノは、迷わず相手の急所を狙った。
「ぅわっ!あぶねぇ!」
相手は寸でのところで攻撃を躱した。
一撃で仕留められなかったことに舌打ちしたレノだったが、聞き覚えのある声に眉をひそめた。
「レノ!お前、相手ぐらい確認しろよな!」
「「ザックス!?」」
「おっ、ヒロインちゃんも一緒か」
こんな状況にあってすら、ザックスの声色には全く緊張感がなかった。
しかしレノは構えを崩さない。
「ザックス、お前何しに来た?」
ザックスがヒロイン抹殺の命令を受けたことは明らかだった。
レノはヒロインを守るためなら、ザックスと戦うことも覚悟し、ロッドを握る手に力を入れた。
しかしザックスは両手を上げて戦う意志がないことを示した。
「まぁ落ち着けって。親友の彼女に手を掛けるほど墜ちてねぇから」
ザックスらしい邪気のない笑顔が二人の緊張を解いた。
ザックスが言うには、ニブル山の魔晄炉調査の任務に来ていたところ、新たにヒロイン抹殺命令を受けて数名の神羅兵を連れてやってきたらしい。
「踏み込んだ途端研究員の攻撃で神羅兵は全滅。研究員に手傷は負わせたんだけど逃げられちまった」
そう言うとザックスが頭を掻いた。
「まぁこちらとしては好都合だぞ、と」
完全に自分達に向かって風が吹いている。
邪魔されることなくヒロインを逃がすことができる状況に、レノの顔にも自然と笑みが浮かんだ。
「さ、一気に行くぞ、と」
.
不思議なことに、銃声はあれから聞こえない。
一体何があったのか。
コツ。
思案に耽るレノの耳に、小さな音が届いた。
それは、レノのように特殊な訓練を受けた者でないと聞き取ることすら困難なものだった。
「誰かいるぞ、と」
声をひそめ、レノはヒロインに隠れるよう合図する。
自分は息を殺し、相手が近づくのをじっと待った。
(――来た!)
電磁ロッドを構え、先手必勝と考えたレノは、迷わず相手の急所を狙った。
「ぅわっ!あぶねぇ!」
相手は寸でのところで攻撃を躱した。
一撃で仕留められなかったことに舌打ちしたレノだったが、聞き覚えのある声に眉をひそめた。
「レノ!お前、相手ぐらい確認しろよな!」
「「ザックス!?」」
「おっ、ヒロインちゃんも一緒か」
こんな状況にあってすら、ザックスの声色には全く緊張感がなかった。
しかしレノは構えを崩さない。
「ザックス、お前何しに来た?」
ザックスがヒロイン抹殺の命令を受けたことは明らかだった。
レノはヒロインを守るためなら、ザックスと戦うことも覚悟し、ロッドを握る手に力を入れた。
しかしザックスは両手を上げて戦う意志がないことを示した。
「まぁ落ち着けって。親友の彼女に手を掛けるほど墜ちてねぇから」
ザックスらしい邪気のない笑顔が二人の緊張を解いた。
ザックスが言うには、ニブル山の魔晄炉調査の任務に来ていたところ、新たにヒロイン抹殺命令を受けて数名の神羅兵を連れてやってきたらしい。
「踏み込んだ途端研究員の攻撃で神羅兵は全滅。研究員に手傷は負わせたんだけど逃げられちまった」
そう言うとザックスが頭を掻いた。
「まぁこちらとしては好都合だぞ、と」
完全に自分達に向かって風が吹いている。
邪魔されることなくヒロインを逃がすことができる状況に、レノの顔にも自然と笑みが浮かんだ。
「さ、一気に行くぞ、と」
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