1-12:Truth
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「やっぱり、私は生きてちゃいけないみたい」
すぐそこまで自分を殺そうとする追手が迫っているにも関わらず、ヒロインが気丈にも笑った。
「だから殺されてやるのかよ!理不尽な理由でか!?」
自ら進んで死に向かっていくヒロインに、さすがのレノも頭に血が上る。
「お前が生きてることで誰かに迷惑かけたか!?」
「さっきあなたを殺そうとした。レノは理不尽に思うかもしれないけど、私にはそれが絶対の理由なの」
ヒロインが真っ直ぐ視線をこちらに向けた。
そこには死に臆する様子は微塵もない。
「こんなときまで強がるなよ!俺にお前がむざむざ殺されるのを見てろって言うのか!?」
頑として弱いところを見せないヒロインに苛立ち、レノの声も自然と大きくなる。
「でも、これが私の運命なのよ。わかって…」
困ったように目を伏せるヒロインに、ついにレノが我慢の限界を迎えた。
「運命だの理由だの…結局丁のいい言い訳して逃げてるだけだろ!いいから行くぞ!」
このままでは埒があかないと判断したレノは、無理矢理ヒロインの手を掴んで引っ張った。
「ちょっ…放して!」
急に手を引かれて2、3歩よろめいたヒロインだったが、なんとか踏み止まってレノの手を振りほどいた。
そして、眉を吊り上げ、レノに負けじと大声を張り上げた。
「もう疲れたの!誰かに利用され捨てられる…危なくなったら殺される。他人に命を掴まれてる私の気持ちなんてレノにはわからない!」
初めて本音を吐露したヒロインに、レノは目を大きく見開く。
「私だって、もっと生きたいわ!死にたくない…けど」
「じゃあ生きろよ、と」
ヒロインが唇を固く結び、何度か瞬きをした。
「最後まであがいてみせろ。もし逃げたくなったら、俺が支えてやるから」
ぽろっと、ヒロインの瞳から大粒の涙か零れた。
「俺にはヒロインが必要なんだ」
レノはゆっくりヒロインに近づくと、少し間を置いて抱き寄せた。
「それを生きる理由にしたら、死ねないだろ?」
こくっとヒロインが頷いた。
「じゃあ行くぞ、と」
レノはヒロインの手を取り、出口へと歩きだした。
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すぐそこまで自分を殺そうとする追手が迫っているにも関わらず、ヒロインが気丈にも笑った。
「だから殺されてやるのかよ!理不尽な理由でか!?」
自ら進んで死に向かっていくヒロインに、さすがのレノも頭に血が上る。
「お前が生きてることで誰かに迷惑かけたか!?」
「さっきあなたを殺そうとした。レノは理不尽に思うかもしれないけど、私にはそれが絶対の理由なの」
ヒロインが真っ直ぐ視線をこちらに向けた。
そこには死に臆する様子は微塵もない。
「こんなときまで強がるなよ!俺にお前がむざむざ殺されるのを見てろって言うのか!?」
頑として弱いところを見せないヒロインに苛立ち、レノの声も自然と大きくなる。
「でも、これが私の運命なのよ。わかって…」
困ったように目を伏せるヒロインに、ついにレノが我慢の限界を迎えた。
「運命だの理由だの…結局丁のいい言い訳して逃げてるだけだろ!いいから行くぞ!」
このままでは埒があかないと判断したレノは、無理矢理ヒロインの手を掴んで引っ張った。
「ちょっ…放して!」
急に手を引かれて2、3歩よろめいたヒロインだったが、なんとか踏み止まってレノの手を振りほどいた。
そして、眉を吊り上げ、レノに負けじと大声を張り上げた。
「もう疲れたの!誰かに利用され捨てられる…危なくなったら殺される。他人に命を掴まれてる私の気持ちなんてレノにはわからない!」
初めて本音を吐露したヒロインに、レノは目を大きく見開く。
「私だって、もっと生きたいわ!死にたくない…けど」
「じゃあ生きろよ、と」
ヒロインが唇を固く結び、何度か瞬きをした。
「最後まであがいてみせろ。もし逃げたくなったら、俺が支えてやるから」
ぽろっと、ヒロインの瞳から大粒の涙か零れた。
「俺にはヒロインが必要なんだ」
レノはゆっくりヒロインに近づくと、少し間を置いて抱き寄せた。
「それを生きる理由にしたら、死ねないだろ?」
こくっとヒロインが頷いた。
「じゃあ行くぞ、と」
レノはヒロインの手を取り、出口へと歩きだした。
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