1-12:Truth
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「レノ…」
まだ青白い顔をしたヒロインが震える手を必死にこちらに伸ばしてきた。
レノは両手でそれを受け止め、ヒロインの冷えきった手を温めるようにそっと包み込んだ。
「もう、死ぬつもりだったのに…」
ヒロインが今にも泣きだしそうに顔を歪めた。
「もう会えないと思ってたのに…」
ヒロインの声が詰まった。
レノはヒロインの手を包む力を少し強める。
「また会えてうれしいぞ、と」
穏やかな表情でレノは笑った。
死ぬつもりでここまで来た自分を迎えにきてくれた。
それを知ったヒロインは押さえていたものを吐き出すように、声を上げて泣いた。
「しばらく、このまま――」
ヒロインが頭をレノの胸に預けた途端、激しい揺れとともにものすごい爆発音が響き渡った。
びくっと身体を震わせた二人は、身を固くし身構えた。
遠くからは銃声も聞こえてくる。
レノは思い当たる一つの事柄に眉をしかめ、舌打ちした。
困惑するヒロインを抱き上げ、レノは出口に足を向けた。
「ねぇ、一体…」
「ヒロイン…神羅がお前を狙ってるんだぞ、と」
隠しても仕方がないと判断したレノは、状況を掻い摘んで説明した。
みるみるヒロインの表情が曇る。
「安心しろよ。俺が必ず守ってやる」
レノはヒロインを安心させようと、いつものように笑ってみせた。
しかしレノの決意とは裏腹に、ヒロインが「下ろして」と小さく呟いた。
レノは歩みを止め、ヒロインの方へと視線を落とした。
「私、レノと一緒には行けない」
今度ははっきりとヒロインは言った。
「お前、何言って――」
ヒロインの言ったことを頭で理解できず、レノには続ける言葉が見当たらない。
ヒロインはレノの手に自分の手をそっと重ねると、自分から地面に足を下ろした。
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まだ青白い顔をしたヒロインが震える手を必死にこちらに伸ばしてきた。
レノは両手でそれを受け止め、ヒロインの冷えきった手を温めるようにそっと包み込んだ。
「もう、死ぬつもりだったのに…」
ヒロインが今にも泣きだしそうに顔を歪めた。
「もう会えないと思ってたのに…」
ヒロインの声が詰まった。
レノはヒロインの手を包む力を少し強める。
「また会えてうれしいぞ、と」
穏やかな表情でレノは笑った。
死ぬつもりでここまで来た自分を迎えにきてくれた。
それを知ったヒロインは押さえていたものを吐き出すように、声を上げて泣いた。
「しばらく、このまま――」
ヒロインが頭をレノの胸に預けた途端、激しい揺れとともにものすごい爆発音が響き渡った。
びくっと身体を震わせた二人は、身を固くし身構えた。
遠くからは銃声も聞こえてくる。
レノは思い当たる一つの事柄に眉をしかめ、舌打ちした。
困惑するヒロインを抱き上げ、レノは出口に足を向けた。
「ねぇ、一体…」
「ヒロイン…神羅がお前を狙ってるんだぞ、と」
隠しても仕方がないと判断したレノは、状況を掻い摘んで説明した。
みるみるヒロインの表情が曇る。
「安心しろよ。俺が必ず守ってやる」
レノはヒロインを安心させようと、いつものように笑ってみせた。
しかしレノの決意とは裏腹に、ヒロインが「下ろして」と小さく呟いた。
レノは歩みを止め、ヒロインの方へと視線を落とした。
「私、レノと一緒には行けない」
今度ははっきりとヒロインは言った。
「お前、何言って――」
ヒロインの言ったことを頭で理解できず、レノには続ける言葉が見当たらない。
ヒロインはレノの手に自分の手をそっと重ねると、自分から地面に足を下ろした。
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