「レノなんか…大っ嫌い！」


　そう声を荒げて言い残すと、ヒロインはオフィスのドアを壊さんかという勢いで出ていった。

　レノを除くメンバーは、一連の出来事を唖然として見ていた。



「あー…くそ、いってぇ」

　さすがはタークスのエース。
　レノは寸でのところで体をずらし、急所を外していた。

　しかし、攻撃を仕掛けたのもタークス。
　さすがにダメージは大きいらしく、痛みに顔を歪めながらレノは立ち上がった。



「なぁ、ルード」
「何だ」
「どうしてヒロインは、俺のこと毛嫌いするんだ？」

　俺は大好きなのにな、とレノは呟く。

　やれやれと、ルードは肩を竦めた。



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