レノはスカイブルーの瞳で、私をじーっと見てきた。

「な、何？」

　レノに見つめられ、顔が次第に赤くなるのが自分でも分かる。
　堪らなくなって、私はレノから目を逸らした。

「んー、ヒロインは可愛いな、と」

　赤くなってる私を見て、レノは意地悪く笑った。
「…バカ」


　どうしてこんなにも心を掻き乱すのか。
　どうせ他の女にも同じように接し、その笑顔を振りまいているんでしょう？
　私は何番目？

　苦しい。
　これ以上一緒にいたら、今以上のことを望んでしまう。


　視界が揺らいだ。
　潤んだ瞳に気付かれないよう、私は顔を背け、立ち上がった。



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