旧拍手小説集
ヒロイン
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二人の昼休み(お弁当編)
「珍しいな、今日は弁当か?」
「はい」
後輩のヒロインが小さく溜息をついた。そして、そっと胸に手を当てた。
「最近外食が多かったせいか、太ってしまって」
後輩が抑えた胸の方に自然と視線が向かう。確かに、シャツのボタンが少しきつそうだ。
オレは大きい方が好みだけどな。
そう言いかけて、舌先まで出かかった言葉を飲み込んだ。
言い訳しようがないくらいのセクハラ発言だ。
オレはヒロインの胸元から弁当の方に視線を移した。
小さな弁当箱に詰まっていたのは、野菜が多めの色彩鮮やかなお弁当だった。
「きれいだな」
思ったことをそのまま口にすると、ヒロインがおかしそうに笑った。
「先輩、せっかくだから、見た目だけじゃなくて味の感想も聞かせてもらえませんか?」
そう言うと、ヒロインは弁当箱をこちらに差し出してきた。
「私、料理得意なんです」
気持ちはうれしいが、昼ご飯が減ってしまうのではないか。
そう心配を口にすると、ヒロインはダイエット中だからちょうどいいと笑った。
「それじゃ、遠慮なく」
綺麗に巻かれた卵焼きをつまみ、口に放り込む。
「うまっ」
「でしょ?」
ヒロインはとても得意げだった。
「最近忙しくて料理する暇なかったんですけど、ダイエットを機に自炊頑張ろうと思って」
「それなら、オレの分も作ってくれよ」
もっと、ヒロインの料理を食べてみたい。
そう伝えると、ヒロインは少し目を瞬かせたあと、嬉しそうに微笑んだ。
「いいですよ。その代わり、今度、何かごちそうしてください」
「それは構わないぞ、と。でも、ダイエットしてるんだろ?」
ヒロインは、はっとした表情をした。
それがあまりにおかしくて、オレは声を出して笑った。
「…ダイエット成功したら、でお願いします」
「ま、オレはいつでも構わないぞ、と」
二人でご飯に行く約束がいつ果たされるのかわからないが、まずは明日の手作り弁当を楽しみにしよう。
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「珍しいな、今日は弁当か?」
「はい」
後輩のヒロインが小さく溜息をついた。そして、そっと胸に手を当てた。
「最近外食が多かったせいか、太ってしまって」
後輩が抑えた胸の方に自然と視線が向かう。確かに、シャツのボタンが少しきつそうだ。
オレは大きい方が好みだけどな。
そう言いかけて、舌先まで出かかった言葉を飲み込んだ。
言い訳しようがないくらいのセクハラ発言だ。
オレはヒロインの胸元から弁当の方に視線を移した。
小さな弁当箱に詰まっていたのは、野菜が多めの色彩鮮やかなお弁当だった。
「きれいだな」
思ったことをそのまま口にすると、ヒロインがおかしそうに笑った。
「先輩、せっかくだから、見た目だけじゃなくて味の感想も聞かせてもらえませんか?」
そう言うと、ヒロインは弁当箱をこちらに差し出してきた。
「私、料理得意なんです」
気持ちはうれしいが、昼ご飯が減ってしまうのではないか。
そう心配を口にすると、ヒロインはダイエット中だからちょうどいいと笑った。
「それじゃ、遠慮なく」
綺麗に巻かれた卵焼きをつまみ、口に放り込む。
「うまっ」
「でしょ?」
ヒロインはとても得意げだった。
「最近忙しくて料理する暇なかったんですけど、ダイエットを機に自炊頑張ろうと思って」
「それなら、オレの分も作ってくれよ」
もっと、ヒロインの料理を食べてみたい。
そう伝えると、ヒロインは少し目を瞬かせたあと、嬉しそうに微笑んだ。
「いいですよ。その代わり、今度、何かごちそうしてください」
「それは構わないぞ、と。でも、ダイエットしてるんだろ?」
ヒロインは、はっとした表情をした。
それがあまりにおかしくて、オレは声を出して笑った。
「…ダイエット成功したら、でお願いします」
「ま、オレはいつでも構わないぞ、と」
二人でご飯に行く約束がいつ果たされるのかわからないが、まずは明日の手作り弁当を楽しみにしよう。
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