彼の隣、彼女の隣 6
ヒロイン
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
週明けに出社したヒロインは、朝一番に課長に呼び出され、憂鬱な気分になっていた。
金曜日の件だろうと覚悟して会議室に入り、課長が来るのを待った。
しばらくしてやってきた課長の要件は金曜のことではなく、今日からのジュノン出張のことだった。
「今日?突然ですね…」
どうやら、閉鎖した施設の機器撤去作業らしい。他に動ける人員がいないらしく、課長が頭まで下げて頼んできたので、ヒロインは渋々了承した。
「仕事内容は、撤去前のディスク消去と聞いている。詳しくは、16時からのミーティングで聞いてくれ」
出張の支度をして、16時に地下ブリーフィングルーム集合とだけ告げられ、課長は会議室から出ていった。
一旦、帰宅してよいとのことだったので、ヒロインは出社したばかりだったが、出張の準備のため家に戻ることにした。
「あ、連絡しとかなきゃ…」
ヒロインは携帯を取り出すと、レノに今日の夕飯の約束を延期する連絡を入れた。
月曜の朝、レノはメッセージの着信音で目を覚ました。
ディスプレイに表示されるヒロインの名前を見ると、自然と口元が緩む。
朝の挨拶だろうか?
少しわくわくしながらメッセージアプリを開く。
しかし、その内容は全く喜ばしいものではなかった。
「今日から出張…?」
レノは眉をひそめた。
週末話をしたときに、ヒロインは情報課に所属していると言っていた。基本的には、社内システムの監視・運用が仕事らしい。そんなヒロインがどこに出張するのか。
メッセージを返信しようとしたとき、着信が割り込んできた。
相手はツォンだ。
レノは返信を後回しにすることにして、電話に出た。
「もしも…」
『レノ。作戦開始が今日に決まった。16時、地下ブリーフィングルーム集合だ』
ツォンは一方的に要件を告げると、電話を切ってしまった。
結局、自分も仕事になってしまった。
レノは溜息をつきながら、ヒロインのメッセージに返信した。
『オレも仕事になった。帰ってきたら連絡する』
送信してすぐ、ヒロインから『わかりました』と連絡が来た。
ヒロインと約束があるときに限って、どうして邪魔が入るのか。レノは苦々しく思いながらも、準備を始めた。
.
金曜日の件だろうと覚悟して会議室に入り、課長が来るのを待った。
しばらくしてやってきた課長の要件は金曜のことではなく、今日からのジュノン出張のことだった。
「今日?突然ですね…」
どうやら、閉鎖した施設の機器撤去作業らしい。他に動ける人員がいないらしく、課長が頭まで下げて頼んできたので、ヒロインは渋々了承した。
「仕事内容は、撤去前のディスク消去と聞いている。詳しくは、16時からのミーティングで聞いてくれ」
出張の支度をして、16時に地下ブリーフィングルーム集合とだけ告げられ、課長は会議室から出ていった。
一旦、帰宅してよいとのことだったので、ヒロインは出社したばかりだったが、出張の準備のため家に戻ることにした。
「あ、連絡しとかなきゃ…」
ヒロインは携帯を取り出すと、レノに今日の夕飯の約束を延期する連絡を入れた。
月曜の朝、レノはメッセージの着信音で目を覚ました。
ディスプレイに表示されるヒロインの名前を見ると、自然と口元が緩む。
朝の挨拶だろうか?
少しわくわくしながらメッセージアプリを開く。
しかし、その内容は全く喜ばしいものではなかった。
「今日から出張…?」
レノは眉をひそめた。
週末話をしたときに、ヒロインは情報課に所属していると言っていた。基本的には、社内システムの監視・運用が仕事らしい。そんなヒロインがどこに出張するのか。
メッセージを返信しようとしたとき、着信が割り込んできた。
相手はツォンだ。
レノは返信を後回しにすることにして、電話に出た。
「もしも…」
『レノ。作戦開始が今日に決まった。16時、地下ブリーフィングルーム集合だ』
ツォンは一方的に要件を告げると、電話を切ってしまった。
結局、自分も仕事になってしまった。
レノは溜息をつきながら、ヒロインのメッセージに返信した。
『オレも仕事になった。帰ってきたら連絡する』
送信してすぐ、ヒロインから『わかりました』と連絡が来た。
ヒロインと約束があるときに限って、どうして邪魔が入るのか。レノは苦々しく思いながらも、準備を始めた。
.
1/6ページ