彼の隣、彼女の隣 2
ヒロイン
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レノはヒロインと別れた後すぐ、ルードと任務につくことになり、反神羅組織の元に向かっていた。
ヒロインにもらった二日酔いの薬の効きはよく、万全と行かないまでも、頭痛と吐き気は収まっていた。
「二日酔いはもういいのか?」
相棒のルードが言った。
「おうよ、薬のおかげでな」
「いい加減、酒の量を考えろ」
体調管理もタークスの仕事だとルードは言う。
確かにそのとおりではあるのだが、ハメを外したいときだってある。
そう言うと、ルードは呆れた様子で肩を竦めた。
「今回の二日酔いは悪くなかったぞ、と」
明日の約束のことを考えると、自然と笑みが浮かぶ。
レノはロッドを抜いて、反神羅組織のアジトになっている廃ビルへと向かった。
ルードと分担して手際よく組織を壊滅させたレノは、予定より早く帰社した。
ジャンケンに勝ったルードは直帰、負けたレノは報告書作成のため、オフィスに戻った。
まだ定時前だったので、オフィスにはデスクワーク組が数人残っていた。
そのうちの一人、最も生意気で口の減らない後輩が、レノを見つけると怒った調子で近づいてきた。
「おい、レノ」
「んだよ、何怒ってんだよ」
まだ午前中に頭を叩いたことを怒っているのだろうか。
「お前、いい加減、悪趣味な女と付き合うのやめろよ」
「は?」
彼女と別れたことを、今朝からかってきたのはどこの誰だったか。
こいつは頭でも打ったのかと、レノは眉をひそめた。
「昼、リフレッシュフロアでド派手な女が地味めの女の子いじめてたぞ。『レノの時間の無駄だ』とかなんとか。あれ、お前の彼女だろ?」
ド派手な女はそこら中にいて全く検討がつかないが、『地味めの女の子』には大いに心当たりがあった。
「地味めの子って眼鏡かけてたか?髪長くて…」
「あぁ、そんな感じだったぜ」
自分と別れた後にそんなことが起こっていたとは…
レノは思わず頭を抱えた。
目立つ形で声を掛けたのも悪かったし、その場で別れてしまったのもまずかった。地味で大人しそうなヒロインは格好の的だ。自分の今までの行動の積み重ねが、よりにもよって最悪の形でヒロインに降り掛かってしまうとは。数時間前の自分をぶん殴ってやりたくなる。
「ヒロインのこと、助けてくれてありがとな」
「え、彼女ってそっちかよ」
レノは後輩に礼を言うと、その驚く声を背中で聞きながら、オフィスを飛び出した。
ヒロインを詰問していた奴らは誰だ?
リフレッシュフロアの監視カメラを分析して、全員血祭りに上げてやろうか。
そうすると、またヒロインに迷惑がかかるかもしれない。
そもそも、ヒロインの部署ってどこだ?
そこまで考えて、レノは冷静になった。
関係者を皆殺しにするよりも、まずすることがある。
レノは携帯を取り出し、交換したばかりのヒロインの携帯番号に電話した。
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ヒロインにもらった二日酔いの薬の効きはよく、万全と行かないまでも、頭痛と吐き気は収まっていた。
「二日酔いはもういいのか?」
相棒のルードが言った。
「おうよ、薬のおかげでな」
「いい加減、酒の量を考えろ」
体調管理もタークスの仕事だとルードは言う。
確かにそのとおりではあるのだが、ハメを外したいときだってある。
そう言うと、ルードは呆れた様子で肩を竦めた。
「今回の二日酔いは悪くなかったぞ、と」
明日の約束のことを考えると、自然と笑みが浮かぶ。
レノはロッドを抜いて、反神羅組織のアジトになっている廃ビルへと向かった。
ルードと分担して手際よく組織を壊滅させたレノは、予定より早く帰社した。
ジャンケンに勝ったルードは直帰、負けたレノは報告書作成のため、オフィスに戻った。
まだ定時前だったので、オフィスにはデスクワーク組が数人残っていた。
そのうちの一人、最も生意気で口の減らない後輩が、レノを見つけると怒った調子で近づいてきた。
「おい、レノ」
「んだよ、何怒ってんだよ」
まだ午前中に頭を叩いたことを怒っているのだろうか。
「お前、いい加減、悪趣味な女と付き合うのやめろよ」
「は?」
彼女と別れたことを、今朝からかってきたのはどこの誰だったか。
こいつは頭でも打ったのかと、レノは眉をひそめた。
「昼、リフレッシュフロアでド派手な女が地味めの女の子いじめてたぞ。『レノの時間の無駄だ』とかなんとか。あれ、お前の彼女だろ?」
ド派手な女はそこら中にいて全く検討がつかないが、『地味めの女の子』には大いに心当たりがあった。
「地味めの子って眼鏡かけてたか?髪長くて…」
「あぁ、そんな感じだったぜ」
自分と別れた後にそんなことが起こっていたとは…
レノは思わず頭を抱えた。
目立つ形で声を掛けたのも悪かったし、その場で別れてしまったのもまずかった。地味で大人しそうなヒロインは格好の的だ。自分の今までの行動の積み重ねが、よりにもよって最悪の形でヒロインに降り掛かってしまうとは。数時間前の自分をぶん殴ってやりたくなる。
「ヒロインのこと、助けてくれてありがとな」
「え、彼女ってそっちかよ」
レノは後輩に礼を言うと、その驚く声を背中で聞きながら、オフィスを飛び出した。
ヒロインを詰問していた奴らは誰だ?
リフレッシュフロアの監視カメラを分析して、全員血祭りに上げてやろうか。
そうすると、またヒロインに迷惑がかかるかもしれない。
そもそも、ヒロインの部署ってどこだ?
そこまで考えて、レノは冷静になった。
関係者を皆殺しにするよりも、まずすることがある。
レノは携帯を取り出し、交換したばかりのヒロインの携帯番号に電話した。
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