サヨウナラ、ハジメマシテ
ヒロイン
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それからしばらく、レノは彼に会うためにウォールマーケットに通った。ストリップクラブ以外で聞き込みをすると、日中は街外れのバーにいることがあると情報を掴み、レノはそのバーに行ってみることにした。
そのバーは地下にあった。
扉を開けると、タバコの臭いがした。日中にも関わらず、バーは繁盛しているようだ。薄暗い照明の中、目を凝らすと、カウンターに座る小柄な姿を見つけた。
「やっと見つけたぞ、と」
レノは男性の左隣に座り、その横顔を見た。
彼の目には眼帯があった。深い傷跡が少しだけ見えた。
「隻眼のガンナーか」
「格好いいだろう」
男性は飲み干したグラスをカウンターに置いた。グラスを持つ手にはグローブが嵌められていたが、レノはふときれいな手だ、と思った。
「お前、俺のこと嗅ぎ回ってるだろ。何の用だ?」
男性はおかわりを注文している。レノも同じものをバーテンに頼んだ。
「スカウトだぞ、と」
「何の?」
「タークス」
男性はぷっと吹き出した。
「やらねーよ」
目の前に置かれた酒を一気に煽った男性は、レノに背を向け言った。
「その酒は奢ってやる。二度と近づくな」
カウンターに乱暴に代金を置いた男性は、そのまま店を出ていった。
レノは慌てて後を追ったが、すでに男性の姿は通りになかった。
(プロだな)
この前のストリップクラブといい、今日といい、男性は一度もレノに正面から顔を見せなかった。身を隠す術も一流だ。が、こちらも負けてはいられない。
レノは携帯を取り出すと、追跡アプリを起動した。追跡装置は正しく動いているようだ。地図上の赤い点を追って、レノは移動した。
赤い点は、半年前の爆破事件の場所で止まった。
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そのバーは地下にあった。
扉を開けると、タバコの臭いがした。日中にも関わらず、バーは繁盛しているようだ。薄暗い照明の中、目を凝らすと、カウンターに座る小柄な姿を見つけた。
「やっと見つけたぞ、と」
レノは男性の左隣に座り、その横顔を見た。
彼の目には眼帯があった。深い傷跡が少しだけ見えた。
「隻眼のガンナーか」
「格好いいだろう」
男性は飲み干したグラスをカウンターに置いた。グラスを持つ手にはグローブが嵌められていたが、レノはふときれいな手だ、と思った。
「お前、俺のこと嗅ぎ回ってるだろ。何の用だ?」
男性はおかわりを注文している。レノも同じものをバーテンに頼んだ。
「スカウトだぞ、と」
「何の?」
「タークス」
男性はぷっと吹き出した。
「やらねーよ」
目の前に置かれた酒を一気に煽った男性は、レノに背を向け言った。
「その酒は奢ってやる。二度と近づくな」
カウンターに乱暴に代金を置いた男性は、そのまま店を出ていった。
レノは慌てて後を追ったが、すでに男性の姿は通りになかった。
(プロだな)
この前のストリップクラブといい、今日といい、男性は一度もレノに正面から顔を見せなかった。身を隠す術も一流だ。が、こちらも負けてはいられない。
レノは携帯を取り出すと、追跡アプリを起動した。追跡装置は正しく動いているようだ。地図上の赤い点を追って、レノは移動した。
赤い点は、半年前の爆破事件の場所で止まった。
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